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眼瞼下垂手術後の腫れがひかないのはなぜ?原因や対処方法と注意点を解説

眼瞼下垂手術後の腫れがひかないのはなぜ?原因や対処方法と注意点を解説

眼瞼下垂とは、まぶたが垂れ下がって目が開けにくくなる症状で、視界が狭くなるほか、見た目の印象にも影響を及ぼします。日常生活に支障が出るため、手術によって改善を図る方が多くいます。

しかし、術後に「腫れがなかなかひかない」と不安になるケースも少なくありません。この記事では、眼瞼下垂手術後の腫れがひかない原因や対処法、注意点についてわかりやすく解説します。

眼瞼下垂手術後の腫れ

眼瞼下垂手術後の腫れ 眼瞼下垂手術は一般的に切開を伴うため、術後に腫れが見られることが多いです。ただし程度は個人差や手術方法によって異なるため、ここでは一般的な経過や注意点について見ていきましょう。

眼瞼下垂手術後の腫れはどのくらいの期間でひきますか?
手術後の腫れは通常、1〜2週間程で落ち着きますが、完全に自然な見た目に戻るまでにはおおよそ3ヵ月かかるとされています。腫れのピークは術後2〜3日後で、そこから徐々に引いていきます。

ただし、体質や年齢、手術方法などによって回復のスピードには差があるため、焦らず経過を見守ることが大切です。

術後の腫れが長引く場合、どのような原因が考えられますか?
腫れが長く続く場合、体質や術中の出血、アレルギー反応、術後の過ごし方などが影響している可能性があります。例えば、もともとむくみやすい体質の人や、血液循環が悪い人は腫れがひくのに時間がかかることがあります。

また、術後すぐに激しい運動をしたり、長時間の入浴や飲酒などで血流が増えたりすると、腫れが悪化することがあるため注意が必要です。

眼瞼下垂手術後の正常な腫れと異常な腫れの違いを教えてください
通常の腫れは徐々にひいていきますが、異常な腫れは時間が経っても改善しないだけでなく、痛みや赤み、熱を帯びることがあります。これらの症状がある場合、感染や血腫(内出血によるしこり)などの合併症の可能性も考えられます。

正常かどうか判断がつかないときは、自己判断せず、できるだけ早く医師に相談するようにしましょう。

手術方法によって腫れのひき方に違いはありますか?
はい、手術の方法によって腫れ方や回復までの期間に違いがあります。

切開法は皮膚を切るため、どうしても腫れが強く出やすく、ひくまでに時間がかかります。一方で、非切開法(埋没法)は腫れが少なく済むことが多く、ダウンタイムも短くなります。

ただし、非切開法はすべてのケースに適しているわけではないため、方法は医師と相談のうえで決めることが大切です。

腫れがひかない場合の対処方法

眼瞼下垂手術後の腫れがひかない場合、どのように対処すればよいか、また、どのタイミングで医師の診察を受けるべきかについて解説します。

腫れがひかない場合、まずはどのように対処すればよいですか?
術後の腫れがひかない場合、まずは患部を冷やし、安静にすることが重要です。手術直後から2日間は、保冷剤や冷却ジェルを使用してまぶたを冷やすことで、腫れを抑える効果があります。また、頭を高くして寝ることで、血流を抑え、腫れの軽減が期待できます。

ただし、冷やす期間は術後48時間までとし、それ以降は自然な回復を待つことが推奨されています。

腫れがひかない状態が続く場合、いつ頃病院を受診すべきですか?
術後1週間を過ぎても腫れがひかず、痛みや赤み、熱感がある場合は、感染性の可能性があるため、すぐに医師の診察を受けましょう。

また、腫れが長期間続く場合や、視界に影響が出る場合も、早めに医師に相談することをおすすめします。

腫れがひかない場合の治療方法を教えてください
腫れがひかない場合の治療方法は、原因によって異なります。感染が原因の場合は、抗菌薬の投与や、場合によっては再手術が必要となることがあります。

また、内出血が原因で腫れが続いている場合は、自然に吸収されるのを待つことが一般的ですが、症状が重い場合は医師の判断で処置が行われることもあります。

眼瞼下垂手術後の腫れを軽減する方法

眼瞼下垂手術後の腫れを早くひかせるためには、適切なケアと生活習慣の見直しが重要です。以下に、具体的な方法や注意点を紹介します。

眼瞼下垂手術後の腫れを早くひかせるためにできることは何ですか?
手術後の腫れを早くひかせるためには、術後2日間(48時間)の冷却と、安静な生活を心がけることがポイントです。まぶたを冷やすことで炎症を抑える効果があり、特に手術直後は保冷剤を使ったケアが有効です。

さらに、術後は血流を促進させる行動(運動、入浴、飲酒など)を避け、できるだけリラックスした状態で過ごすことも、回復を早める助けになります。

術後の腫れに対して自宅でできるケア方法を教えてください
自宅でできるケアとしては、冷却以外にもいくつか工夫があります。例えば、枕を高くして寝ることでまぶたのむくみを軽減する効果があります。

また、テレビやスマートフォンなどの画面を長時間見ることは目に負担をかけるため、控えるようにしましょう。

腫れに使用してはいけない薬やケア方法はありますか?
市販の目薬は、病院で処方されるものと配合成分が異なるため、術後の敏感な状態の目には適さないことがあります。医師の指示がない限り、ステロイド系の外用薬の使用も控えるべきでしょう。

また、まぶたへのマッサージ、強い圧迫などは、傷口の回復を妨げる可能性があるため避けてください。

眼瞼下垂手術後の腫れに関する注意点

眼瞼下垂手術後の腫れに関する注意点 眼瞼下垂手術後の腫れに対する日常生活での注意点や、仕事復帰のタイミング、視力への影響について解説します。

腫れがある場合、日常生活で気をつけるべきことは何ですか?
術後の腫れを悪化させないためには、以下の点に注意が必要です。まず、目をこすったり、強く触れたりしないようにしましょう。また、術後1週間程度は激しい運動や入浴を避け、シャワーで済ませることが推奨されます。

さらに、血行を促進する行為(飲酒やサウナなど)も控えることで、腫れや内出血のリスクを減らすことができます。

腫れがひかない場合でも、日常生活や仕事に復帰してもよいですか?
腫れが残っていても、軽い家事やデスクワークなどの負担が少ない活動であれば、術後翌日から再開可能です。ただし、接客業や営業職など、人前に出る仕事の場合は、腫れや内出血が目立たなくなるまで1週間程度待つことが望ましいです。

また、体力を使う仕事や激しい運動を伴う職種の場合は、術後2週間程度の休養を取ることが推奨されます。

腫れによって視力や見え方にどのような影響が出るのか教えてください
術後の腫れや内出血により、視界がぼやけたり、手元が見えにくくなることがあります。これは、まぶたの腫れが角膜の形状に影響を与えるためです。通常、これらの症状は一時的なもので、腫れがひくにつれて改善されます。

また、まぶたの開きが改善されることで、以前よりも視界が広がると感じる方もいます。

編集部まとめ

眼瞼下垂手術後の腫れは、多くの人に見られる一時的な反応ですが、その程度や期間には個人差があります。正しいケアを行い、日常生活での注意点を守ることで、腫れを軽減し、回復を早めることが可能です。

ただし、腫れが長引いたり、痛みや熱を伴う場合は、自己判断せず医療機関を受診することが大切です。不安なく回復を目指すためにも、正しい知識を持って術後の経過を見守りましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
栗原 大智医師(眼科医)

栗原 大智医師(眼科医)

2017年、横浜市立大学医学部卒業。済生会横浜市南部病院にて初期研修修了。2019年、横浜市立大学眼科学教室に入局。日々の診察の傍らライターとしても活動しており、m3や日経メディカルなどでも連載中。「視界の質=Quality of vision(QOV)」を下げないため、診察はもちろん、SNSなどを通じて眼科関連の情報発信の重要性を感じ、日々情報発信にも努めている。 / 資格:日本眼科学会専門医

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