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レーシック・ICL

レーシックとはどんな手術?メリットとデメリットやICLとの違いも徹底解説!

レーシックとはどんな手術なのかご存じですか?本記事ではレーシックについて以下の点を中心にご紹介します。

  • レーシックとは
  • 眼の仕組みについて
  • ICL(眼内コンタクトレンズ)とは

レーシックについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

レーシックとは?

レーシックとは?

レーシックは近視・遠視・乱視を治療する屈折矯正手術で、角膜にレーザーを当てて角膜のカーブを変えることで視力を調整します。手術時間は両眼で約10分で、痛みも少なく、翌日には98%以上の人が1.0以上の視力に回復すると言われています。日本でも厚生労働省から認可されて以来、急速に普及しており、年間約45万件の治療が行われています。

眼の仕組みについて

眼の仕組みについて

眼は、角膜、水晶体、網膜、硝子体などの部位が協力して機能します。角膜は黒目を覆い、光を屈折させる役割を果たします。水晶体は網膜に映る映像のピントを合わせます。網膜は目の内側に位置し、映像を視神経を通じて脳に伝えます。硝子体は眼球の大部分を埋め、眼球の形を保つと同時に光を網膜まで送ります。
正視では光の焦点が網膜で合い、遠くも近くもはっきり見えますが、近視では焦点が網膜の前方に合い、遠くがぼやけます。逆に遠視では焦点が網膜の後方に合い、近くがぼやけます。乱視では焦点が複数の位置に定まらず、物がぼやけたり歪んで見えます。
視力の状態によって適切な補正が必要となります。眼科医との相談で適切な治療法を選び、快適な視力を手に入れましょう。

レーシックのメリット

レーシックのメリット

レーシックにはどのようなメリットがあるのでしょうか。以下で解説していきます。

手術時間が短い

レーシックの手術時間が短いことは大きなメリットです。手術そのものは約10分で完了し、手術前後の時間を含めても1時間半〜2時間程度の日帰り手術となります。手術後にはすぐに帰宅できるため、日常生活への影響が少なく済みます。
ただし、手術前には重要な検査が必要で、眼の状態を診てレーシック手術の適応を測るために2時間〜2時間半程度の時間がかかります。

手術後の回復が早い

レーシックの大きなメリットの一つは、手術後の回復が早いことです。手術当日から視力が改善し、裸眼で日常生活が送れるようになる場合もあります。
ただし、術後の眼はデリケートな状態であり、仕事復帰には注意が必要です。適切なタイミングでの復帰は医師と相談しましょう。また、入浴や運転など日常生活に制限・注意点があるので、手術前にスケジュールを検討し、安心して術後を迎えるよう心掛けましょう。

遠視や乱視も治る

レーシックは近視だけでなく、遠視や乱視も改善することが可能です。これは角膜を正確に屈折させるようにレーザーで角膜を削ることにより、網膜に正しい像を結ぶようにするからです。 近視や乱視で日常生活に制約を感じている方にとって、レーシックは大きな希望となる治療法です。ただし、老眼のような別の視力問題には対応できません。

ICLと比べると安価な傾向

レーシックのメリットは、ICLより安価なことです。一般的に両眼で30万円〜40万円程度の相場で、角膜強化型の場合でも40万円台が平均価格となっています。そのため、ICLよりも費用を抑えられ、検討する人が増えています。
十分な情報収集と信頼性のあるクリニック選びが重要です。

レーシックのデメリット

レーシックのデメリット

レーシックにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。以下で解説していきます。

ハロー・グレア

レーシック手術後に現れるデメリットとして、ドライアイやハローグレアがあります。手術を受けた方の約30%程度にドライアイが見られ、ハローグレアは約40%の方に現れます。
ただし、これらの症状は一般的に手術後3ヶ月から半年ほどで自然に落ち着いてきます。症状が落ち着くまで、専門医による点眼指導が行われ、患者の快適な目の健康をサポートします。これらのデメリットを事前に理解し、手術の適応やリスクを医師とよく相談することが重要です。

元に戻せない

レーシック手術のデメリットとして、角膜を削ることで見え方に違和感や思わしくない症状が出た場合、元に戻せない可能性があります。再手術で調整しても、一度削った角膜は厚くできないため、2回目の矯正にも限界があります。慎重に選択し、リスクをよく理解して、適切な治療法を選ぶことが重要です。

ドライアイになる可能性がある

レーシックのデメリットとして、ドライアイが挙げられます。レーシック手術では、角膜にフラップを作成するため、治療後は眼が乾燥しやすい状態になります。このドライアイの症状は、点眼薬を使用して軽減できます。通常、時間の経過とともに症状は改善することが多いですが、一部の場合では長期にわたって続く可能性もあります。レーシックを検討する際には、ドライアイのリスクもよく理解しましょう。

稀に手術後の視力が低下することがある

レーシックは一般的に安全性が高い視力矯正手術ですが、稀に手術後に視力が低下することがあります。これは手術が完全に成功しなかったり、眼の回復に時間がかかったりする場合が考えられます。また、手術前に視力が安定していない場合や、手術後のアフターケアを怠った場合にも影響が出ることがあります。

レーシックの流れ

レーシックの流れ

レーシック治療の流れは以下の通りです。

洗眼および点眼麻酔:目を洗眼し、手術する目に点眼麻酔を行います。
フラップを作成: 角膜実質に均一な円形のフラップを作成します。
フラップ翻転: フラップを一部残したまま角膜からめくりあげます。
エキシマレーザー照射: エキシマレーザーを角膜実質層に照射して屈折率を矯正します。
洗浄: フラップを戻し、余分な異物を洗い流します。
終了: フラップが自然にくっつくのを待ちます(数分間)。

これにより、レーシックは短時間で手軽に視力改善が行われます。ただし、個々の目の状態や要望によって治療法の選択は異なります。

ICL(眼内コンタクトレンズ)とは

ICL(眼内コンタクトレンズ)とは

ICL(眼内コンタクトレンズ)は、眼内にレンズを挿入して近視・遠視・乱視・老眼を矯正する視力矯正手術です。世界で60万件以上の成功例があり、日本国内でも3種類のレンズが発売されています。日本国内でも導入施設が増えており、ICLの認知度がますます高まっていくことが期待されます。

ICL(眼内コンタクトレンズ)のメリット

ICL(眼内コンタクトレンズ)のメリット

ICL(眼内コンタクトレンズ)にはどのようなメリットがあるのでしょうか。以下で解説していきます。

元に戻せる

ICL(眼内コンタクトレンズ)のメリットの一つは、万一の場合でも摘出が可能であることです。ICLは眼内に挿入されますが、必要に応じて摘出できます。万が一、目の状態に問題が生じた場合や他の治療法が必要な場合には、ICLを摘出することで元の状態に戻せます。

強度近視の人でも受けることが可能

ICLは角膜の薄い方や強度近視(-6.00D)の方、軽度円錐角膜の方も治療を受けることが可能です。ICLの視力矯正範囲は-3.00D〜-18.00D(-15.00D以上は慎重実施)と広範囲にわたります。これにより、従来の視力矯正手術では対応が難しかった高度な近視の方でもICLを選択できるメリットがあります。

安定した見え方

ICL(眼内コンタクトレンズ)は、その視力の安定性が高い特徴があります。ICL手術によって眼内にレンズを挿入することで、角膜を削ることなく視力を矯正します。手術後も長期間にわたってクリアで鮮明な視界が持続し、患者さんにとって安心感のある見え方を提供します。

ICL(眼内コンタクトレンズ)のデメリット

ICL(眼内コンタクトレンズ)のデメリット

ICL(眼内コンタクトレンズ)にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。以下で解説していきます。

レーシックと比べて費用が高額になる

ICL(眼内コンタクトレンズ)のデメリットとして、レーシックより費用が高額となる点が挙げられます。ICL手術には高品質な特殊な眼内レンズを使用するため、手術自体の費用がレーシックよりも高くなります。また、ICLは手術が眼球内で行われるため、手術の複雑さと専門的な技術が求められることも影響しています。

合併症のリスク

ICL(眼内コンタクトレンズ)のデメリットとして、手術による感染リスクや術後眼内炎の可能性が挙げられます。また、レンズの位置が変わる可能性や白内障の進行を促進するリスクもあります。手術後は眼の状態が安定するまでの期間、特定の制限を守る必要があります。したがって、ICLを検討する際には専門医とよく相談し、リスクとメリットをよく理解することが重要です。

まとめ

まとめ

ここまでレーシックとはについてお伝えしてきました。レーシックについての要点をまとめると以下の通りです。

  • レーシックは近視・遠視・乱視を治療する屈折矯正手術のこと
  • 眼の仕組みは、角膜、水晶体、網膜、硝子体などの部位が協力して機能する
  • ICL(眼内コンタクトレンズ)は、眼内にレンズを挿入して近視・遠視・乱視・老眼を矯正する視力矯正手術のこと

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

東京大学医学部卒業(1995年 MD)/ 東京大学大学院修了(医学博士 2001年 PhD) / 東京大学医学部眼科学教室講師(2012-2015年) / デューク・シンガポール国立大学医学部准教授(2016年-2020年)/ 旭川医科大学眼科学教室教授(2018年-2020年) / 横浜市立大学 視覚再生外科学 客員教授(2020年-現在) / 専門は黄斑疾患。シンガポールをはじめとした国際的な活動に加え、都内のお花茶 屋眼科での勤務やDeepEyeVision株式会社の取締役を務めるなど、マルチに活躍し ています。また、基礎医学の学術的バックグラウンドを持ち、医療経済研究、創薬、国際共同臨床研究などを行っています。

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