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硝子体手術の流れが知りたい!硝子体手術が対象の疾患や手術費用も併せて解説!

硝子体手術 流れ

硝子体手術はどのような流れで行うの?術後日常生活でどんなことに気をつけたらいいの?そんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか? 本記事では、硝子体手術の流れについて以下の点を中心にご紹介します!

  • 硝子体手術とは
  • 硝子体手術の流れ
  • 硝子体手術後の生活

硝子体手術について理解するためにもご参考いただけたら幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

硝子体手術とは?

硝子体手術とは?

硝子体手術は、眼球の内部に存在する無色透明のゼリー状組織、硝子体に対して行われる手術です。この硝子体は眼球のほとんどを占め、眼球の形を維持し、光を屈折させる役割を持っています。加齢や疾患による硝子体の変化は、視力に影響を及ぼすことがあり、そのような状況では硝子体手術が必要になることがあります。
硝子体手術は、眼内の混濁した硝子体や網膜硝子体の異常な増殖組織、貯留した血液や病原菌の除去を目的としています。これにより、疾患の進行を防ぎ、網膜への牽引を除去し、視力の改善や維持を目指します。
硝子体手術は、目の黒目の部分からわずか4mm離れた白目に3つの小さな穴を開けて行われます。腹腔鏡手術のように、小さな穴から特殊な器具を用いて行われるため、従来の大きな切開を伴う手術よりも回復が早いとされています。
硝子体手術は局所麻酔で行われ、多くの場合は日帰り手術となります。ただし、手術内容によっては眼内液、ガス、シリコンオイルの注入が必要な場合もあり、そのような場合は術後の入院が必要になることもあります。

硝子体手術が対象になる疾患

硝子体手術が対象になる疾患

どのような疾患が硝子体手術の対象となるのでしょうか? 以下で詳しく解説します。

黄斑前膜

黄斑前膜は、網膜の中心部分である黄斑部に異常な膜が形成される眼の疾患です。黄斑部は視力にとって重要な部位であり、この膜が網膜を引っ張ることによって視力の低下や画像の歪みを引き起こす可能性があります。
黄斑前膜は、ブドウ膜炎のような炎症、糖尿病などの疾患が原因で発生することがあります。しかし、特定の原因がなくても発症することもあります。黄斑前膜の治療として、硝子体手術による膜の除去が行われます。この手術は膜を取り除くため、再発の心配がないとされています。
黄斑前膜は、放置すると徐々に症状が進行し、症状が進行すると、手術による改善が難しくなるため、視力の低下や画像の歪みを感じたら、早めに眼科医の診断を受け、適切に治療することが重要です。

黄斑円孔

黄斑円孔は、眼の網膜中心部、特に視力にとって重要な黄斑部に穴が開く病気です。この状態では、視力が低下し、特に中心部の視野がつぶれて見えるようになります。黄斑円孔の主な原因は、硝子体による黄斑部網膜への異常な引っ張り力とされています。そのため硝子体手術によって、約95%以上のケースで症状が改善し、多くの患者さんが治癒に至ります。手術後は、穴が閉じるのを促進するため、1日から数日間はうつむきの姿勢をとることが推奨されます。
黄斑円孔を長期間放置すると、円孔が閉じにくくなることがあり、円孔が閉じたとしても視力の回復が困難になる可能性があります。そのため、黄斑円孔が発見された場合は、早期に手術を検討しましょう。

眼底出血

眼底出血とは、目の奥、特に光を感じ取る網膜に位置する血管からの出血を指します。具体的には、網膜にある静脈の枝が動脈によって圧迫され閉塞し、出血を引き起こすことがあります。この出血は、閉塞した部位の末梢側に発生し、特に黄斑部に腫れを伴うと視力の低下を引き起こします。
眼底出血の原因としては、糖尿病や高血圧が知られていますが、加齢黄斑変性症、網膜剥離、外傷、全身性の血液疾患(例えば腎臓病や白血病)なども原因となることがあります。特に重症なタイプとしては、硝子体出血があり、これは眼球内に出血が溜まり、急激な視力低下を引き起こすことがあります。
出血の症状は、飛蚊症、視野障害、視力低下などがありますが、これらの症状はあまり強くはありません。しかし、黄斑部、すなわち視力の中心部分に影響が出ると、はっきりとした視覚障害が現れます。

網膜剥離

網膜剥離とは、眼内の重要な役割を担っている網膜がはがれる病気です。網膜は、私たちが物を見る際に必要不可欠な膜であり、この膜がはがれることで重大な視力障害を引き起こす可能性があります。網膜剥離はさまざまな原因で発生しますが、裂孔原性網膜剥離です。このタイプの網膜剥離は、網膜に穴が開き、その穴から水が網膜の裏側に侵入することで発生します。
裂孔原性網膜剥離の危険性は、その進行の速さにあります。場合によっては、数日で網膜が全面的に剥がれてしまうこともあり、これは視力喪失に直結する非常に深刻な状況です。そのため、網膜剥離が見つかった場合は、数日以内に手術が必要となります。
この病気の初期症状としては、飛蚊症や光のちらつき、視野の変化などが挙げられます。

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症とは、糖尿病によって引き起こされる眼の合併症の一つです。糖尿病は毛細血管の閉塞を引き起こしやすく、特に血管が豊富な網膜への影響は大きいとされています。また、長期にわたり血糖値の高い状態が続くと、網膜の毛細血管が閉塞し、血流が途絶えることがあります。
さらに病状が進行すると、網膜上に新生血管が形成されます。これらの新生血管はもろく、硝子体出血を引き起こすことがあります。また、網膜を基盤として増殖膜と呼ばれる病的な膜が形成されることもあり、これは網膜剥離の原因となることがあります。
初期段階では、糖尿病網膜症は視力低下や痛みなどの自覚症状がないことも少なくないため、見過ごされがちです。そのため、自覚症状が出現した時点で、すでに治療が困難な状況になっていることも少なくありません。糖尿病と診断された場合は、定期的な眼科検診を受けることが重要です。

硝子体手術の流れ

硝子体手術の流れ

硝子体手術はどのような流れで行われるのでしょうか? 以下で詳しく解説します。

術前検査

術前検査は、患者さんの体の状態を把握し、手術におけるリスクを抑えるために重要なステップです。
術前検査では、患者さんの健康状態を確認するためのカウンセリングや身体検査が行われます。その上で、目の検査が実施されます。これには、角膜内皮細胞のチェック、角膜曲率の測定、眼軸長の測定などが含まれます。また、網膜の状態を詳しく観察するためのOCT(光干渉断層撮影)や前眼部OCT検査も行われます。
さらに、手術の3日前からは、手術するときの感染リスクを減らすために抗菌剤の点眼を開始します。これにより、術後の合併症のリスクが低減されます。

手術

手術は局所麻酔下で行われるため、患者さんはリラックスした状態で手術を受けられるでしょう。手術時間は患者さんの状態によって異なりますが、約30分から90分程度を要します。
手術の手順としては、最初に、眼の結膜に3つの小さな穴を開けます。これらの穴は、それぞれ、眼内の圧力を維持するための穴、ライトを入れるための穴、そして治療器具を入れるための穴として使用されます。
次に、濁った硝子体や異常がある網膜、血管を取り除く作業が行われます。この過程で、眼内液、ガス、またはシリコンオイルが眼内に注入されることもありますが、これは網膜の位置を正常に保ったり、眼内の構造を支えたりするために必要な処置です。
手術によって開けられた穴はとても小さいため、多くの場合、縫合の必要がありません。これは、回復が早く、術後の不快感が少ないという大きなメリットとなります。

術後の過ごし方

術後の生活には、いくつかの注意点があります。 これらを守ることは、回復を早め、合併症を防ぐことにつながります。
まず、術後1週間は、目を保護するために保護用メガネを着用しましょう。この期間、洗顔、洗髪、シャワー、そしてメイクを控えることが推奨されます。特に、洗顔や洗髪によって水が目に入ると感染症のリスクが高まるため、慎重に行いましょう。
また、血流を悪化させる可能性があるため飲酒や喫煙も控えるべきです。
ほかにも、眼内に医療用ガスを注入した場合は、ガスの浮力を利用して網膜を適切に定着させるために、手術直後から一定期間、うつぶせの姿勢をとる必要があります。このうつぶせの期間は、疾患や治療の内容によって異なります。
また、痛みがある場合は、医師に相談して痛み止めの処方を受けることも重要です。
さらに、術後のガスを注入した場合は、眼内のガスが膨張してしまう可能性があるため、飛行機にはしばらく乗れません。したがって、どうしても変更できない予定がある場合は主治医と相談しましょう。

硝子体手術の費用

硝子体手術の費用

ここまで硝子体手術の対象となる疾患や流れについてお伝えしてきました。 では、費用はいくらくらいなのでしょうか?また、保険適用されるのでしょうか? 以下で詳しく見ていきましょう。

硝子体手術は保険適用

硝子体手術は、健康保険が適用されます。これにより、手術費用はもちろん、治療に必要な薬や定期検診の費用も保険でカバーできます。また、患者さんの自己負担額は、年齢や収入に基づいて定められた負担割合に応じて決まります。
例えば、1割負担の方の場合、片眼の手術については約35,000〜60,000円となります。2割負担の方では約70,000〜120,000円、3割負担の方では約100,000〜180,000円の自己負担が必要となるでしょう。これらの金額はあくまで目安であり、実際の費用は患者さんの状態や手術内容によって変動します。そのため、詳しい金額については、受診する医療機関の受付窓口で確認しましょう。

高額医療制度

高額医療制度とは、1ヶ月間に支払う医療費が一定の上限額を超えた場合、その超過分が後で戻ってくるという制度です。この上限額は、患者さんの年齢や収入に応じて設定されており、個々の経済状況に配慮した形で決められています。
高額療養費制度によってカバーされる費用は、硝子体手術の自己負担額だけでなく、同じ病気に関連するほかの医療機関での治療費や、調剤薬局での支払い額も含まれます。これにより、患者さんは手術費用のほか、関連する医療費全体の負担を軽減できるのです。
ただし、この制度を利用するためには、申請手続きが必要となります。そのため、手術を受けた月の領収書を全て保管しておきましょう。申請は、お住まいの市区町村の窓口で行えます。詳細な情報や必要な手続きについては、区役所や市町村役場で確認することが大切です。

硝子体手術後の見え方

硝子体手術後の見え方

硝子体手術は、その後の視力回復には個人差があります。多くの場合、安定するまでには約半年から1年程度の時間が必要となります。
手術後に黒い輪っかや水平線が見えることがありますが、これらは約1〜2週間で自然に減少していきます。また、眼内に空気やガスが入っている場合、物がゆらゆら動いて見えたりや細かい点が見えたりすることもあります。これらの症状も時間が経過するにつれて徐々に改善される傾向にあります。
ほかにも、一時的な充血や出血、ゴロゴロした感じ、あるいは痛みを感じることもありますが、これらも時間と共に改善していきます。ただし、症状が長引く場合は我慢せずに医師に相談することが大切です。
さらに、症状や治療の内容によっては、術後にうつ向きや横向きの姿勢をとらなければいけないことがあります。これは、眼内ガスの浮力を利用して網膜を安定させるために必要な姿勢です。

まとめ

まとめ

ここまで硝子体手術の流れについてお伝えしてきました。 硝子体手術の要点をまとめると以下の通りです。

  • 硝子体手術は、眼内の混濁した硝子体や網膜硝子体の異常な増殖組織、貯留した血液や病原菌の除去を目的としている
  • 硝子体手術を予約する前に術前検査が行われ、手術の3日前からは抗菌剤の点眼が必要
  • 術後1週間は保護用メガネを着用し、洗顔、洗髪、シャワー、そしてメイクを控て目に水が入らないようにすことが大切

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
柿崎 寛子医師(Vista medical center Shenzhen)

柿崎 寛子医師(Vista medical center Shenzhen)

三重大学医学部卒業 / 現在はVISTA medical center shenzhen 勤務 / 専門は眼科

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