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サングラスは緑内障予防に効果がある?緑内障の原因や予防法について解説

サングラスは緑内障予防に効果がある?緑内障の原因や予防法について解説

緑内障は、治療せずに放置していると失明する可能性もある恐ろしい病気です。長期間かけてゆっくりと視野が狭くなっていくこと、両目同時に症状が進行するわけではないことから症状に気付きにくく、気付いたときには病状がかなり進行しているケースも少なくないです。緑内障を発症しないための予防方法はないのでしょうか? この記事では、緑内障になる原因や予防方法などについて、わかりやすく解説していきます。

緑内障とサングラスの関係

緑内障を予防するために、サングラスは効果的なのでしょうか? また、緑内障の発症に眼鏡やコンタクトレンズの影響はあるのでしょうか? 気になる質問にお答えしていきます。

サングラスは緑内障予防に効果がありますか?
サングラスをかけることが緑内障予防の直接的な効果があるとは断言できません。しかし、太陽の紫外線を浴び続けると、目の大切な組織である黄斑部網膜(おうはんぶもうまく)や水晶体に負担がかかり、白内障や黄斑変性症、角膜炎などの目の病気を引き起こす可能性があります。緑内障の予防になるとは言い切れないものの、目の健康を守るために紫外線の強い日には紫外線をカットできるサングラスを着用するとよいでしょう。
緑内障の発症に眼鏡やコンタクトレンズは影響を与えますか?
緑内障の発症に眼鏡とコンタクトレンズの影響はないと考えられています。 しかし、コンタクトレンズはレンズを装着する際に角膜を傷つけるケースがあり、指に雑菌が付着していた場合には目が細菌に感染する可能性もあります。また、コンタクトレンズの装着中に目にゴミが入った場合、角膜が傷つくことも考えられるでしょう。そういった意味では、眼鏡を使用した方が眼球への影響は少ないと考えられます。
紫外線をカットするためにはどのようなサングラスを選べばいいですか?
紫外線をカットするサングラスに、レンズの色の濃さは関係ありません。紫外線カットのサングラスには紫外線透過率という、そのレンズがどれだけ紫外線を透過するかを示す数字が表示されています。この数値が低い程、紫外線をカットする能力が高いことを表します。反対に、紫外線カット率という数値が表示されているサングラスであれば、紫外線をカットする能力と同義であるために数値が高いものを選ぶようにしましょう。 どれくらい紫外線を浴びる機会があるのかなどは個人のライフスタイルによって異なるため、予算や状況に応じて、店頭で相談してみてください。

緑内障の概要

緑内障の概要 緑内障とは、目から入ってきた情報を脳に伝えるための視神経という器官に障害が起こり、視野(見える範囲)が狭くなってしまう病気です。治療が遅れると失明する危険性もある、恐ろしい病気とされています。緑内障は治療することで完治するのでしょうか? 緑内障についての気になる質問にお答えしていきます。

緑内障の症状について教えてください。
緑内障を発症すると、少しずつ視野(見える範囲)が狭くなっていきます。緑内障はとてもゆっくりと進行し、なおかつ両目の症状が同時に進行することはあまりないため、病状が進行するまで自覚症状がないことが特徴です。ものがかすんで見える、視野が狭くなった気がするなど、症状に気付いたときにはかなり進行している可能性が高いため、自覚症状がなくても、定期的に眼科で検診を受けることが大切です。
緑内障は完治しますか?
緑内障は一度発症してしまうと、残念ながら完治することはありません。一度障害された視神経は、もとに戻すことができないからです。そのため、緑内障の治療では現在残っている視野を守るための治療を続けていくことになります。治療を途中でやめると症状は進行してしまうので、注意が必要です。根気強く付き合っていきましょう。

緑内障の原因

緑内障を発症する原因には、どのようなものがあるのでしょうか? また、緑内障を発症しやすい人にはどのような特徴があるのでしょうか? 順番に解説します。

緑内障を発症する原因にはどのようなものが考えられますか?
緑内障を発症する原因は、まだはっきりと解明されていませんが、眼圧が高い状態が続いた場合に緑内障になりやすいといわれています。しかし、眼圧が正常の範囲内であっても、視神経の障害が進行してしまう正常眼圧緑内障と呼ばれる緑内障を発症する人もいます。眼圧の適切な数値には個人差があるため、数値だけでは判断できません。 なお、その他に緑内障を発症する原因としては、遺伝、加齢、環境、生活習慣、近視、服用薬の影響など、さまざまなことが関係していると考えられています。
緑内障はどのような人がなりやすいですか?
緑内障を発症する確率は、年齢とともに増加するとされていることから、高齢の人は緑内障になりやすいといえるでしょう。そのため40歳を過ぎたら1年に一度は眼科を受診し、定期検査を受けるようにしましょう。また、身内に緑内障の人がいる人や、もともと近視の症状がある人も緑内障を発症しやすいとされています。年齢や自覚症状に関わらず、定期的な検査をおすすめします。

緑内障の予防

緑内障の予防 緑内障を発症しないための予防策には、どのような方法があるのでしょうか? また、検診の内容についての質問にもお答えしていきます。

緑内障を予防する方法について教えてください。
先にも挙げたとおり、緑内障を発症する原因としては、遺伝、加齢、環境、生活習慣、近視、服用薬の影響などが考えられます。そのため、適度な運動をする、バランスのよい食事をとる、十分な睡眠をとる、目の酷使を避ける、禁煙するなど、健康的な生活を心がけることが大切です。 ただし、緑内障については解明されていない事柄も少なくないことから、明確な予防方法はまだ見つかっていません。緑内障の発症を予防することは難しいのが実情ですが、早期発見し、早期に治療を開始することで、早い段階で病状の進行を防ぐことは可能です。高齢になる程罹患率が増加するとされているため、40歳になったら自覚症状の有無に関わらず、定期的に眼科の検診を受けることが早期治療にもつながります。
眼科検診の内容について教えてください。
緑内障の検査には、現在の眼圧の数値を調べる眼圧検査、どれくらいの範囲が見えているかを調べる視野検査、近視、遠視、乱視といった屈折異常がないかを調べる屈折検査、視神経や網膜の状態を調べる眼底検査などがあります。 これらの検査を行うことで、緑内障かどうか、緑内障であればどの程度の症状かなどを調べられます。また、緑内障の検査は、診断だけでなく、経過観察にも用いられます。どの検査も痛みを伴うものではありませんので、医師の指示に従い、適切な検査を受けるようにしましょう。

編集部まとめ

緑内障は自覚症状がない場合が少なくないため、放置しているとどんどん見える範囲が狭くなってしまいます。そのため、早期発見、早期治療が何より大切です。完治することは難しく、緑内障の明確な予防法はまだ判明していませんが、適切な治療を受けることによって初期段階で進行を食い止めることができます。繰り返しになりますが、家族に緑内障の人がいる場合や40歳を過ぎたら、定期的な眼科の受診、検査が重要です。

参考文献

この記事の監修歯科医師
柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

東京大学医学部卒業(1995年 MD)/ 東京大学大学院修了(医学博士 2001年 PhD) / 東京大学医学部眼科学教室講師(2012-2015年) / デューク・シンガポール国立大学医学部准教授(2016年-2020年)/ 旭川医科大学眼科学教室教授(2018年-2020年) / 横浜市立大学 視覚再生外科学 客員教授(2020年-現在) / 専門は黄斑疾患。シンガポールをはじめとした国際的な活動に加え、都内のお花茶 屋眼科での勤務やDeepEyeVision株式会社の取締役を務めるなど、マルチに活躍し ています。また、基礎医学の学術的バックグラウンドを持ち、医療経済研究、創薬、国際共同臨床研究などを行っています。

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