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硝子体手術と白内障手術は同時に行える?同時手術が必要なケースも解説!

硝子体手術 白内障手術 同時

硝子体手術は眼の中の硝子体や網膜の病気を治す手術で、白内障手術は濁った水晶体を人工のレンズに入れ替える手術です。どちらも高齢者がなりやすい目の病気ですが、同時に手術を受けることで、どのようなメリットがあるのでしょうか? 本記事では、硝子体手術と白内障手術は同時に行えるかどうかについて以下の点を中心にご紹介します!

  • 硝子体手術について
  • 白内障手術について
  • 硝子体手術と白内障手術の同時手術について

硝子体手術と白内障手術を同時に行うことのメリット・デメリットを理解するためにもご参考いただけると幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

硝子体手術について

硝子体手術について

硝子体手術とはどんな手術ですか?
硝子体手術は、眼球内部の硝子体と呼ばれる透明なゼリー状の組織を除去し、網膜や硝子体に関連する病気を治療する手術です。硝子体が網膜を引っ張ったり、濁ったりすることで起こる病気を治療するため、硝子体を除去し、必要に応じて網膜の治療をします。

手術は通常局所麻酔で行われ、手術時間は平均1時間から2時間以上に及ぶこともあります。白目の部分から非常に細い器具を眼内に挿入し、硝子体の切除や網膜の治療をします。硝子体カッターにより、出血や混濁した硝子体を切除して吸引除去し、病気によっては網膜上に張った膜を除去したり、網膜の孔の部分をレーザー光線で固めたりします。

硝子体手術が適応される疾患について教えてください。
以下に硝子体手術が適応される疾患について説明します。

網膜剥離:網膜剥離は、網膜が眼球の内壁から剥がれる状態を指し、視力低下や視野の欠損を引き起こすことがあります。硝子体手術により、剥がれた網膜を元の位置に戻し、固定することが可能です。

硝子体出血:硝子体出血は、眼内に血液が溜まる状態で、視力の低下や視野の欠損を引き起こします。手術では、出血した血液を除去し、視力の回復を目指します。

増殖糖尿病網膜症:糖尿病による網膜の血管異常が原因で起こる疾患で、硝子体出血や網膜剥離を引き起こすことがあります。硝子体手術により、異常な血管や網膜の膜を除去し、網膜の状態を改善します。

黄斑上膜・黄斑円孔:黄斑部に生じる膜や孔が視力低下の原因となることがあります。手術により、これらの膜や孔を除去し、視力の改善を図ります。

網膜静脈閉塞症:網膜の静脈が閉塞し、網膜の機能が低下する疾患です。硝子体手術により、網膜の状態を改善し、視力の回復を目指します。 眼内炎・水晶体核落下:眼内炎は眼内の炎症を、水晶体核落下は水晶体の位置異常を指します。これらの状態も硝子体手術により治療が可能です。

硝子体手術は、これらの疾患に対する治療法であり、視力の回復や網膜の安定化を目指します。

硝子体手術後の合併症を教えてください。
硝子体手術後の合併症には、以下のようなものがあります。

感染症:硝子体手術後には、感染症が発生するリスクがあります。これは手術中の器具の使用や手術後のケアに関連しています。

網膜剥離:手術中や手術後に網膜剥離が発生する可能性があります。これは、眼内の圧力変化や手術中の操作によって引き起こされることがあります。

角膜障害:手術による眼内圧の変化や器具の使用により、角膜に障害が生じることがあります。

緑内障:硝子体手術後に眼圧が上昇し、緑内障を発症するリスクがあります。

黄斑浮腫:手術による眼内の炎症反応が原因で、黄斑部に浮腫が生じることがあります。

これらの合併症は、硝子体手術のリスクの一部ですが、現代の医療技術により、これらのリスクは低減されています。しかし、手術を受ける際には、これらの合併症の可能性について医師と十分に話し合い、理解することが重要です。

白内障手術について

白内障手術について

白内障とはどんな疾患ですか?
白内障は、加齢によって水晶体が濁り、視力低下を引き起こす眼の疾患です。その他、先天的、外傷、炎症、薬剤なども原因となります。症状には視界の霞みや二重視、まぶしさが含まれます。初期段階では点眼薬が適していますが、進行した場合、手術が一般的で、濁った水晶体を取り除き、眼内レンズを挿入します。白内障は早期発見と治療が大切です。
白内障の治療について教えてください。
白内障の治療の主な方法は、濁った水晶体を手術で取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入することです。この手術は一般的に局所麻酔下で行われ、濁った水晶体を超音波で乳化し吸引除去した後、折りたたまれた人工レンズを挿入します。

手術により、視力の回復や視界の明瞭化が期待できます。多くの場合、視力の大幅な改善をもたらします。

白内障手術後の合併症を教えてください。
白内障手術後の合併症には、以下のようなものがあります。

眼内レンズの偏位・脱臼:白内障手術後、眼内レンズが傾いたり、所定の位置から外れたりすることがあります。これには再度手術が必要になることがあり、処置をするまでは視力が落ちることがあります。

嚢胞様黄斑浮腫:手術の術後早期に網膜のむくみが起こることがあり、これにより視力が低下します。手術後の医師の指示に従い、点眼薬を使用することでリスクを下げます。

術後眼内炎:創口から細菌感染を起こすことがあります。現在の手術方法では創口も小さく、感染リスクは低いですが、重篤な後遺症を残す可能性があるため注意が必要です。

飛蚊症・硝子体混濁:目の前に黒っぽい小さなものが飛ぶように感じる症状が発生することがあります。これは手術自体が原因で起こることは少ないとされています。しかし、元々飛蚊症があった方では、手術後に一時的に症状が強くなることがあります。

後発白内障:手術を受けてしばらくたつと、水晶体嚢が濁り、再び視力が低下することがあります。レーザー照射により視力の回復ができます。

角膜内皮減少:手術の衝撃や水晶体の核片が角膜の内側にある内皮面に接触することで、角膜内皮細胞が減少することがあります。 これらの合併症は、白内障手術のリスクの一部ですが、現代の医療技術により、これらのリスクは低減されています。しかし、手術を受ける際には、これらの合併症の可能性についても十分に理解し、医師と相談することが重要です。

硝子体手術と白内障手術の同時手術について

硝子体手術と白内障手術の同時手術について

硝子体手術と白内障手術は、なぜ同時に行うのですか?
硝子体手術と白内障手術を同時に行う理由は、以下の通りです。

白内障の進行の予防:硝子体手術をすると、白内障の進行が加速することが知られています。そのため、硝子体手術と同時に白内障手術をすることで、白内障の進行を予防し、将来的な再手術の必要性を減らします。

手術回数の削減:両方の手術を同時に行うことで、患者さんは別々に手術を受ける場合より手術回数を減らします。これにより、患者さんの負担軽減や全体的な治療期間の短縮が期待できます。

硝子体手術と白内障手術を同時に行うことは、多くの場合で患者さんにとって有利な選択となります。これにより、手術によるメリットを活かし、患者さんの負担を軽減する可能性があります。ただし、患者さんの状態や病気の進行度によっては、別々に手術を行うことが適切な場合もあります。そのため、手術を検討する際には、医師と十分に話し合い、個人に合った治療計画を立てることが重要です。

硝子体手術と白内障手術を同時手術するメリットは何ですか?
硝子体手術と白内障手術を同時に行うメリットは、多くの硝子体を切除できることで、術前後の飛蚊症や眼内炎のリスクが軽減されます。また、網膜裂孔や黄斑円孔の治療においても、患者さんがより快適な姿勢を取れます。50歳以上では、硝子体手術により白内障が急速に進行する傾向があり、同時手術は核落下のリスクを減らし、水晶体再建術ができます。さらに、近視の改善が期待できます。ただし、この手法は、特に年齢が若い患者さんや既に白内障手術を受けた患者さんには適用されず、硝子体手術のみが行われる場合もあります。
硝子体手術と白内障手術を同時手術するデメリットは何ですか?
硝子体手術と白内障手術を同時に行うデメリットについて、以下のポイントを考慮する必要があります。まず、水晶体再建術(白内障手術)を行うと、患者さんは完全な老眼状態になる可能性が高まります。これにより、特に若年の患者さんでは手元が見えにくくなるなどの問題が生じることがあります。

また、手術後には左右の目で明るさや色の見え方に違いが出ることがあります。これはよくある現象ですが、場合によっては患者さんにとって不快な症状となり得ます。

さらに、強度近視の患者さんの場合、不同視(両眼の見え方の違い)を避けるために屈折矯正の機会を失うことがあります。このデメリットは、患者さんの個々の状況や手術の詳細によって影響の度合いが異なります。

手術が終わったとしても白内障が残っていた場合、その分視力が出ない可能性もあります。その結果、患者さんの満足度の低下にもなります。
したがって、硝子体手術と白内障手術の同時施行を検討している場合は、これらの点を主治医と十分に相談し、個々の状況に適切な治療方針を決定することが重要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで硝子体手術と白内障手術は同時に行えるかどうかについてお伝えしてきました。 硝子体手術と白内障手術は同時に行えるかどうかの要点をまとめると以下の通りです。

  • 硝子体手術では、網膜剥離、硝子体出血、増殖糖尿病網膜症、黄斑上膜・黄斑円孔、網膜静脈閉塞症、眼内炎・水晶体核落下などの疾患に対して、白目の部分から非常に細い器具を眼内に挿入し、硝子体の切除や網膜の治療をする
  • 白内障手術では、濁った水晶体を手術で取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入することで視力の回復が期待できる
  • 白内障の進行の予防、手術回数の削減を目的に、硝子体手術と白内障手術を同時手術する場合がある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
柿崎 寛子医師(Vista medical center Shenzhen)

柿崎 寛子医師(Vista medical center Shenzhen)

三重大学医学部卒業 / 現在はVISTA medical center shenzhen 勤務 / 専門は眼科

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