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緑内障に眼圧は関係ある?正常眼圧緑内障についても解説!

視覚は私たちの日常生活で欠かせない重要な感覚です。しかし、時折、目の健康に関する問題が私たちを襲います。その中でも「緑内障」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?緑内障は、目の中の圧力が関与する病気で、早期発見と適切な対策が求められます。

この記事では、緑内障と眼圧の関係について詳しく解説します。また、緑内障と白内障の違い、緑内障の症状、予防策などについても親しみやすい言葉で、医療の専門知識を持たない方にも理解しやすく説明していきます。目の健康を守るための大切な情報をご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

緑内障に眼圧は関係ある?

緑内障と白内障にはどのような違いがありますか?
緑内障と白内障は、どちらも目に関連する疾患ですが、その症状や特徴は異なる点があります。白内障は、水晶体が透明であるべきところが濁り、その結果、視界がぼやける症状が現れます。水晶体はカメラのレンズのような役割を果たしており、その濁りが汚れたレンズを通して見るような影響を与えます。白内障は主に年齢によるものや紫外線の影響を受けて進行することが多く、手術によって濁った水晶体を取り除き、人工レンズを挿入する治療法が一般的です。一方、緑内障は眼圧と視神経の障害が関与する病気です。眼の内部で液体が流れる経路に障害が起き、その結果、眼圧が上昇して視神経が圧迫されてしまいます。この圧迫によって視神経がダメージを受け、視野が狭くなる症状が現れるのです。緑内障は進行すると視野の喪失や失明のリスクが高まる可能性があり、早期発見と適切な治療が非常に重要です。いずれの疾患も、早期に専門医の診断とアドバイスを受けることが大切です。定期的な眼科検診を受け、目の健康を守るための努力を怠らないよう心がけましょう。
緑内障の症状はどのようなものですか?
緑内障の初期症状はほとんど痛みを伴わず、気付きにくいことがあります。典型的な症状としては、次のようなものが挙げられます。
・視野の狭窄
緑内障は視神経の障害により、まず視野の周辺が狭くなる特徴があります。徐々に視界が狭くなっていくため、気付きにくいことがあります。・まぶしさ
一部の緑内障患者は、まぶしさを感じることがあります。まるで日差しの強い日にサングラスをかけているような感覚が現れることがあります。・暗所での視力低下
緑内障が進行すると、暗い場所での視力が低下することがあります。夜間運転が難しくなる可能性があります。

これらの症状が現れたら、早めに専門医の診察を受け適切な診療を受けることが大切です。

緑内障と眼圧は関係ありますか?
緑内障の原因については確実なものはわかっていませんが、眼圧との関連性が指摘されています。緑内障は一般的に目の硬さである眼内の圧力が高まりそれが続くことで、目の奥の視神経に影響を及ぼし緑内障となるとされています。しかし、中には眼圧が高くないにも関わらず緑内障が発症するケースもあります。研究はまだ進行中であり、緑内障の発症には他の要因も影響している可能性があります。
緑内障の検査にはどのようなものがありますか?
緑内障の検査は、早期発見と適切な治療のために重要です。専門医による検査で緑内障の症状や進行度を評価することができます。以下に、主な緑内障の検査方法を紹介します。・眼圧検査
緑内障の最も一般的な検査法の一つです。特殊な装置を使用して眼圧を測定し、眼圧が正常範囲内かどうかを判断します。ただし、眼圧が高いからといって必ずしも緑内障が発症するわけではありません。
・隅角検査
緑内障の隅角検査は、眼科専門医が特殊な顕微鏡やレンズを用いて眼の前部を観察します。この検査によって、隅角の開き具合や異常が確認され、また眼圧上昇の原因を知るために用いられ、緑内障のリスクや進行度を評価するのに役立ちます。
・眼底検査
眼底の視神経や網膜を観察することで、緑内障による変化を確認します。視神経乳頭の変色や形状の異常や欠損、出血などを確認する検査です。
・視野検査
緑内障によって失われる視野の範囲を評価するための検査です。異なる明るさ・大きさの光を表示して光の位置の感度を測定したり、指標を動かし見えた位置を繋げることで視野を測定する方法などがあります。
・画像解析検査
眼の内部構造を詳細に分析するための検査法です。最新のテクノロジーを用いて、網膜や視神経の状態を高精度で評価します。この方法により、症状が出ていても通常の検査では発見できない早期の緑内障を発見できるようになりました。これらの検査を組み合わせて行うことで、緑内障の診断と進行度の評価が行われます。専門医の指導のもと、適切な検査を受けることが大切です。

眼圧の高さに関係なく発症する緑内障とは

眼圧の高さに関係なく発症する緑内障はありますか?
眼圧の高さに関係なく発症する緑内障は、確かにあります。眼圧の高さだけが緑内障の発症を決定するわけではなく、眼圧が正常範囲内でも緑内障が発症することがあるのです。この状態は「正常眼圧緑内障」と呼ばれています。眼圧が高いと緑内障のリスクが高まるとされていますが、逆に眼圧が正常であっても緑内障が進行することがあるのです。
正常眼圧緑内障の原因は何ですか?
正常眼圧緑内障の原因は正確にはわかっていませんが、いくつかの危険因子が関連しているとされています。例えば、家族歴や遺伝要因、低血圧、冷え性、ストレス、パソコン画面の見過ぎで目を酷使することなどがリスクを高める要因とされています。また、緑内障以外の目の疾患や網膜の循環障害も関与している可能性があります。
正常眼圧緑内障は、早期発見が難しいため、定期的な眼科検診が重要です。専門医の指導のもとで、状態のモニタリングを行い、適切な治療が行われることが大切です。

正常眼圧緑内障の症状と治療方法

正常眼圧緑内障の症状について教えてください。
正常眼圧緑内障は、眼圧が正常範囲内であるにも関わらず視神経の障害によって視野が狭くなる症状を持つ緑内障の一種です。緑内障には急激に症状が進行するものがありますが、正常眼圧緑内障は、比較的ゆっくり進行するものとされており、またその症状は他の緑内障と似ているため、早期に気付くのは難しいことがあります。典型的な症状としては、次のようなものがあります。・視野の狭窄
視神経の障害によって、視野の周辺が狭くなる症状が現れます。初期段階では気付きにくいことが多いですが、徐々に進行することで視界が制限されていきます。・暗所での視力低下
他の緑内障と同様に、暗い場所での視力が低下することがあります。暗所での視力が低下することで、夜間運転が難しくなる可能性があります。
正常眼圧緑内障の治療にはどんな方法がありますか?
正常眼圧緑内障の治療は、症状の進行を遅らせることを目指します。治療方法としては、主に以下の点が考えられます。
・眼圧降下薬の使用
眼圧を下げるための目薬を処方されることがあります。眼圧をコントロールすることで、緑内障の進行を遅らせることが期待されます。・定期的な検診
正常眼圧緑内障は進行がゆっくりであることが多いため、定期的な眼科検診が重要です。状態のモニタリングを行い、適切なタイミングで治療の見直しを行います。・生活習慣の改善
適切な食生活や運動、ストレスの管理など、健康的な生活習慣を維持することも大切です。これらの要因が正常眼圧緑内障の進行に影響を及ぼす可能性があります。
緑内障を予防するにはどうすればいいですか?
緑内障の予防には、以下の点に注意することが大切です。
・定期的な眼科検診
年齢やリスク要因に応じて定期的に眼科検診を受けることで、早期発見が可能です。・健康的な生活習慣
適切な食生活や運動、ストレスの管理など、健康的な生活習慣を維持しましょう。・遺伝子や家族歴の確認
緑内障は、遺伝的な要因により発症する場合があります。家族に緑内障の経験がある場合は、遺伝子検査などでリスクを確認しましょう。

編集部まとめ

緑内障は眼圧だけでなく、様々な要因が関与する複雑な疾患です。正常眼圧緑内障のように、眼圧が高くないにも関わらず発症するケースもあります。適切な検診や治療を通じて、緑内障の進行を遅らせ、健康な視力を保つために努力しましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

東京大学医学部卒業(1995年 MD)/ 東京大学大学院修了(医学博士 2001年 PhD) / 東京大学医学部眼科学教室講師(2012-2015年) / デューク・シンガポール国立大学医学部准教授(2016年-2020年)/ 旭川医科大学眼科学教室教授(2018年-2020年) / 横浜市立大学 視覚再生外科学 客員教授(2020年-現在) / 専門は黄斑疾患。シンガポールをはじめとした国際的な活動に加え、都内のお花茶 屋眼科での勤務やDeepEyeVision株式会社の取締役を務めるなど、マルチに活躍し ています。また、基礎医学の学術的バックグラウンドを持ち、医療経済研究、創薬、国際共同臨床研究などを行っています。

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