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レーシック手術とは?手術の流れやメリット・デメリットを紹介!

近年多くの方がレーシック手術を受けるようになりました。眼科の中にはレーシック関連をメインとするクリニックもあり、手術を希望する方も増加傾向です。ですが、多くの方がレーシック手術について、「視力を改善できる」ということ以外、あまりご存じないのではと思います。そこで、今回はレーシック手術について、流れやメリット・デメリットなども含めてご紹介します。

レーシック手術とは?

レーシック手術とは? レーシック手術とは、角膜にレーザーを照射し、近視・乱視・遠視を改善する視力矯正の治療です。手術では角膜の表面をめくり、レーザーを内側へ照射していきます。レーザーによって角膜の形状を調整することで光の屈折を正常にし、近視・乱視・遠視を改善していく手術です。

手術時間は片目10分程度で、大きな傷を付けることがないため回復も早く、術後すぐに視力の改善を実感できます。 保険適用外で費用負担が大きいと感じられますが、視力矯正手術の中では比較的費用の安い治療方法のため、世界中で多くの方が受けられています。

レーシックの仕組み

角膜にレーザーを照射することで形状を調整し、正常な光の屈折ができるようにするのがレーシックの仕組みです。 正常な屈折とすることにより、眼鏡やコンタクトレンズなどを装着することなく、裸眼でも生活できるようになります。

レーシック手術の流れ

レーシック手術の流れ レーシック手術は片目10分、両目で20分程度で完了するため、入院の必要のない日帰り手術です。 手術を希望される場合、まず最初にカウンセリングと検査を行い、その結果に合わせて手術のプランを決定します。手術自体は約20分で完了しますが、来院時間は1時間半〜2時間程度になります。手術後は定期的に来院し、経過観察・アフターケアを行っていきます。大体のレーシック手術の流れは上記のようになりますが、さらに詳しく確認していきましょう。

カウンセリングと検査

多くのクリニックではカウンセリングを受けるのに予約が必要です。 事前に問い合わせてレーシックを検討している点、カウンセリングと検査を希望している点を伝え、予約を行ってください。

カウンセリングでは、レーシックについて気になることや疑問点などを質問できます。医師からは手術の種類や費用などについても説明されます。

また、レーシックを希望される場合は、適応検査を受ける必要があります。レーシックは全ての方が受けられる手術ではありません。 角膜が薄かったり重度の疾患があったり、さらに糖尿病などの生活習慣病の疑いがある場合、手術が難しい可能性があります。 カウンセリングでは問診もありますので、レーシック手術が可能であるかの判断をするため、医師からの様々な質問に回答する必要もあるでしょう。

適応検査で手術可能と判断されると、術前精密検査に進みます。 手術前に精密検査を行うことで、手術中に考えられるトラブルや今後かかってしまう可能性のある目の疾患などを確認することができます。

検査後は手術の詳細や注意点などの説明がありますが、こちらを含めて検査は大体1時間半前後の時間で終了するでしょう。

手術当日の流れ

レーシックは20分程度の手術時間ですが、来院から退院まで約2時間程度必要と考えておきましょう。

まず最初に手術前に確認のため診察を行い、手術に関する意思確認なども行われます。

その後術前準備に入ります。 目の表面や周囲を消毒し、点眼薬にて麻酔を行います。 この麻酔は手術後に光がまぶしく感じたり、しょぼしょぼする感覚が残る場合がありますが、一時的な症状ですのでしばらくするとこのような感覚はなくなります。

麻酔の効果を確認したら手術が開始され、角膜を切開してレーザーを照射、屈折率を調整し終了となります。

角膜の切開部分が安定するまで30分程度かかる場合があります。手術後は専用の回復室へと移動して安静にしておきましょう。

その後角膜の状態を確認します。この診察では術後の注意事項の再確認も行われ、次回来院日までのケア内容なども案内されます。

最後に目を保護する眼鏡と眼帯、点眼薬が処方され退院となります。

手術後の経過観察とケア

レーシック手術では定期的な経過観察とアフターケアが大変重要です。 患者側の都合で経過観察の日程をある程度調整することが可能ですが、基本的に手術翌日、1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後の来院が必要となります。その後も経過状況または医師の判断で来院が必要となる場合もあります。

経過観察では角膜内の光の屈折状態が正常に保たれているか、表面に傷はないかなど、角膜の状態を中心に目全体を確認していきます。 状態によって点眼薬などが処方されます。

アフターケアとしては経過観察の結果に応じた追加矯正、また再治療、術後の相談などが受けられます。

レーシック手術のメリット

レーシック手術のメリット レーシック手術は視力矯正に大変有効な治療方法です。メリットも多くここではそのメリットについて説明していきます。

手術時間が短い

手術と聞くと時間がかかるイメージを持たれている方も多いと思いますが、レーシック手術は片目約10分、両目で約20分と非常に短い時間で完了できます。

手術前の準備、手術後の安静時間などを含めても1時間半~2時間程度で退院できます。

痛みが少ない

レーシック手術では角膜の切開を行いますが、他の手術と比較して非常に痛みが少ないという特徴があります。 これは単純に麻酔が効いているだけでなく、切開範囲が小さいため、痛みを感じる部分が小さいことが理由に挙げられます。 また、傷口の回復も早いため、術後の違和感がある期間も比較的短い期間ですみます。

視力回復が早い

手術後すぐに視力の改善が見込めますが、術後すぐは麻酔が効いている状態ですし眼帯もしている状態です。 ご自身で視力の回復を実感されるのは眼帯が取れた際になります。

手術後すぐに視力回復が実感できない方もまれにいらっしゃいますが、多くの場合翌日にはその効果を実感できるでしょう。

日常生活への影響が少ない

日帰り手術のため日常生活への影響が少ない点も大きなメリットです。 手術後の目は大変デリケートな状態ですので、入浴や運動、また運転など、数日間控えるべき点、制限・注意点がありますが、日常生活に大きな影響を与えるものではありません。 医師の案内に沿って普段の生活へと戻っていくようにしましょう。

レーシック手術のデメリット

レーシック手術のデメリット メリットも多くたくさんの方が手術を希望するレーシックですが、デメリットが全くない訳ではありません。 メリットだけで手術を決断するのではなく、デメリットもしっかりと確認し備えを行ってから手術に臨みましょう。

ドライアイのリスク

レーシック手術後に、ドライアイの症状を感じる場合があります。ですが、この症状は一時的なものですので、長期的な場合でも半年~1年ほどで改善します。術前検査にてドライアイになりやすいかの確認もできるので、カウンセリングにてそのリスクの説明を受けるなどしておきましょう。

ですが、この症状は一時的なものですので、長期的な場合でも半年~1年ほどで改善します。術前検査にてドライアイになりやすいかの確認もできるので、カウンセリングにてそのリスクの説明を受けるなどしておきましょう。

夜間視力の低下

レーシック手術の後遺症として、夜間に光を多く取り入れる際に瞳孔が開きやすくなり、夜間の光が滲んで見える「ハロー・グレア」という症状が起こる場合があります。

手術直後に起きやすいですが、これは見え方の変化に目が慣れていないことや、術後の角膜切開部分のフタが完全にくっついていないことから、症状を感じやすくなります。

不安を感じる症状ではありますが、手術前の検査にて、暗いところでどのくらい瞳孔が開くかを調べるため、このような症状が起こるリスクがどのくらいあるのかを予測することが可能です。

手術費用と保険適用の問題

レーシック手術は健康保険適用外の自由診療です。 そのため費用は全額自己負担となります。

ですが、医療費控除は受けることができます。医療費控除は年間10万円を越える医療費を支払った際に、その差額が控除されるものになります。 支払った医療費に応じて還付金を受け取ることができるので、確定申告の際には領収書の提示ができるよう準備しておくことをオススメします。

再手術の可能性

どのような手術でも100%の成功は大変難しいことです。レーシック手術も同様で、絶対に成功するとは言い切れません。また手術は成功しても、満足のいく視力回復が見込めないという可能性も考えられます。そのような場合は再手術で改善を図る場合もあります。

ですが、角膜は一度削ると厚みの回復は見込めません。 そのため何度も手術ができるという保証はなく、2回目以降の手術では矯正の範囲に限界があります。

再手術が可能な状態であるかは、術前検査にて判断可能です。再手術が難しい場合には、検査結果の説明の中で医師から説明があるでしょう。

レーシック手術の種類

レーシック手術の種類 レーシック手術といっても実は様々な手術方法が存在します。ここではそれらの手術方法についてそれぞれ説明していきます。

レーシック

最もポピュラーな視力矯正手術で、角膜を薄く削ってレーザーにより光の屈折率を調節する方法です。 角膜の表面の一部に対して手術を行うため、安全性が高く多くの方がこちらの方法を選択しています。

エピレーシック

手術方法は通常のレーシック手術と同じとなりますが、通常よりも薄く角膜上皮を削る方法です。, 角膜上皮の細胞を多く残すことで再生・復元しやすくなり、眼球の強度を通常のレーシックよりも高く保つことができます。 そのため、体と体がコンタクトする激しいスポーツをされている方に向いている手術方法と言えるでしょう。 また、傷口が小さく、消毒用アルコールの使用もないため、眼球への負担が少ないとされています。

ラセック

ラセックも通常のレーシックと同じような手術方法ですが、最初にアルコールを使用して角膜表面を柔らかくする点に違いがあります。 角膜の表面を柔らかくすることにより、通常のレーシックよりも薄く表面を削ることができます。 その結果、エピレーシックと同様に再生・復元しやすい細胞を多く残すことができ、眼球の強度も維持しやすくなります。 こちらもコンタクトスポーツをする方に向いている手術方法です。

ただし、アルコールでふやけた角膜上皮を扱うには難易度が高く、医師の高い技術が必要です。ラセックを選択する際には実績豊富なクリニックで行うことをおすすめします。

イントラレーシック

イントラレーシックは角膜表面を削ってフラップを作成する際の工程が、通常のレーシック手術と異なります。 レーザーを使用してフラップを作成するため、角膜に直接機器が触れることがありません。 さらにこのレーザーは角膜の形状に合わせてコンピューター制御で照射されます。 そのためより安全でより薄く角膜を削ることができます。

PRK

PRKはレーシック手術が確立される前から行われてきた、近視に対する視力矯正手術です。 フラップを作ることなく角膜へレーザーを照射する方法で、手術後にフラップがずれたり炎症を感じるといったリスクがありません。 そのため、角膜の厚みが足りず通常のレーシック手術を受けられないという方でもPRKであれば対応可能です。

レーシック手術以外の視力矯正手術

レーシック手術以外の視力矯正手術 視力矯正の方法はレーシックだけではありません。特にICLは近視・乱視・遠視全てに対応可能な視力矯正手術です。

ICL(眼内レンズ)

レーシックでは角膜の組織を変化させて視力矯正を行いますが、ICLでは眼内にコンタクトレンズを挿入して視力矯正を図る方法です。 角膜の状態を問わず手術可能のため、角膜の厚みが足りずレーシックが不可と診断された方でもICLであれば手術可能です。

また、挿入したレンズは将来的な視力変化や目の病気などの際に取り出すことも可能です。 交換して適切な共生を図ることもできるため、有用性・利便性の高い治療方法として注目されています。ですが、レーシック手術よりも高額な費用がかかる点がデメリットです。

まとめ

まとめ レーシックは視力矯正手術の中でも、最もポピュラーな方法で大変多くの方が受けられています。

デメリットもありますが、多くの場合術前検査にてリスクを把握することができ、術後に深刻な状態となることは大変まれです。

メリットの多い視力矯正手術ですので、眼鏡やコンタクトに煩わしさを感じている方には大変おすすめです。

また、レーシック以外にも視力矯正の方法はありますので、視力に対してお悩みの際にはクリニックにて医師のカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。

参考文献

この記事の監修歯科医師
柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

東京大学医学部卒業(1995年 MD)/ 東京大学大学院修了(医学博士 2001年 PhD) / 東京大学医学部眼科学教室講師(2012-2015年) / デューク・シンガポール国立大学医学部准教授(2016年-2020年)/ 旭川医科大学眼科学教室教授(2018年-2020年) / 横浜市立大学 視覚再生外科学 客員教授(2020年-現在) / 専門は黄斑疾患。シンガポールをはじめとした国際的な活動に加え、都内のお花茶 屋眼科での勤務やDeepEyeVision株式会社の取締役を務めるなど、マルチに活躍し ています。また、基礎医学の学術的バックグラウンドを持ち、医療経済研究、創薬、国際共同臨床研究などを行っています。

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