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レーシックはおすすめできる?その理由や事前に知っておきたいことを紹介

朝起きて、メガネもコンタクトレンズもない状態で世界がクリアに見えたら、どんなにか素晴らしいでしょう。近視や乱視に悩む人の多くが、1度はそう考えたことがあるのではないでしょうか。そんな「もしも」を手に入れられるかもしれない手段が、レーシック手術です。当記事では、レーシックの詳細やおすすめできる人の特徴などを詳しく解説しています。

レーシックはおすすめできる?

レーシックはおすすめできる? 視力を良くしたい人が、真っ先に思い浮かべるのがレーシックではないでしょうか。ここではまず、レーシックがどのようなものか、万人におすすめできる手術なのかについて紹介します。

レーシックとは

レーシックとは、裸眼の視力を回復し、ものがクリアに見えるようになるための手術のことです。いわゆる近視・遠視・乱視のことを医学的には「屈折異常」と呼びます。この屈折異常を矯正するための手術を「屈折矯正手術」といい、レーシックはその中の一つです。

屈折矯正手術は、屈折異常を矯正し、正視(焦点が網膜で像を結ぶ眼)の状態に近づけることで裸眼の視力を回復させるためのものです。いくつかの種類がありますが、現在日本国内で一般的に行われているのがこのレーシックと、ICL手術と呼ばれるものです。

レーシックは別名「エキシマレーザー屈折矯正手術」とも呼ばれ、レーザーを照射して角膜の表面を削り、眼のレンズである角膜のカーブを調整して屈折異常を矯正する手法です。例えば、近視ならカーブをゆるやかにして角膜の屈折力を弱め、遠視なら反対にカーブが急になるように削ります。

成人の標準的な角膜の厚さは、中心部が約0.5mm、周縁部が約0.7mmほどです。ほとんどの工程はコンピューター制御のレーザー機器が行うため、手術の難易度としては、そう難しい部類のものではありません。

手術の流れ

レーシック手術の流れについて説明します。まずはレーシック手術を受けられるかどうかの適応検査を受け、適応と判断されてはじめて、レーシック手術の申込みを行います。

手術日当日は、点眼麻酔や消毒などの術前準備からスタートします。その後角膜に切れ目を入れて「フラップ」と呼ばれるふたを作成します。フラップができたらそれをめくり、角膜にレーザーを照射して厚みを調整します。

最後にフラップを戻し、洗浄したら手術は完了です。フラップは自然に吸着するため、縫合などは行いません。

手術そのものは両眼をあわせても約30分ほど、術前の準備や術後の安静時間を含めると、3〜4時間程度かかります。手術当日は、目を保護するためのメガネをかけて帰宅します。

フラップとは

レーシック手術ではフラップを作成しますが、これはレーシックの大きな特徴です。現在のレーシックが始まる以前の屈折矯正手術は、エキシマレーザーで角膜を上皮ごと削る術式が主流でした。しかしこれには術後に痛みが生じることと、視力の安定まで時間がかかるという課題がありました。

この課題を克服して登場したのが、現在のレーシック手術です。角膜を横から輪切り状に切れ目を入れ、最後まで切らずにふたになるよう作成したものがフラップです。フラップをめくることで、5層の構造で構成される角膜のうち、実質層と呼ばれる最内層にだけエキシマレーザーを照射することが可能になります。

レーシックを受けられる人

レーシックは視力を回復するという、人によっては夢のような手術ですが、誰にでも適応できるわけではありません。レーシックを受けられない人、受けられない人がいます。

・成人していて、屈折度が安定している人
目は18歳頃まで発育するため、それまでは屈折度が安定しません。つまり、視力が変動しやすいのです。また成人であっても、急激に視力が低下する場合がありますが、こういった場合も同じように、屈折度が安定していません。

こういった状態でレーシック手術を受けても、術後にまた視力が変わってしまう場合があります。そういったトラブルを避けるために、レーシックを受けるには、少なくとも1年程度は視力が安定していることが望ましいです。

また成人といっても、いくつでもOKというわけではありません。ガイドラインには明記されていませんが、老眼が始まり出す40歳以降は、レーシックには不向きだと言われています。レーシックでは老眼は治せないため、老眼の症状が強い場合はメガネを使用する必要があるからです。

・弱度近視または中等度近視の人
近視は、弱度近視(-3D未満)、中等度近視(-3D以上、-6D未満)、強度近視(-6D以上)」に分かれます。このうち、レーシック手術の対象となるのは原則として、弱度近視または中等度近視までです。それより強い近視の場合は、主治医とよく相談する必要があります。

この「D(ディオプター)」という単位は眼の屈折力やレンズの屈折度を表すもので、メガネのレンズやコンタクトレンズのパッケージに表示されています。

・角膜に十分な厚みがある
レーシックでは角膜を切ってフラップを作成するため、角膜に十分な厚みがなければいけません。

角膜が薄いと、安全に削れる量が制限されます。多く削りすぎた場合は角膜の機能が損なわれ、見え方の質が悪くなる危険性があります。

このほか、妊娠中または授乳中でない人、緑内障・白内障・ドライアイなどの眼疾患がない人などの条件もあります。

レーシックをおすすめしない理由

レーシックをおすすめしない理由 レーシックは1995年にアメリカで承認されて一気に広まり、2000年には日本でも普及し始めました。視力回復方法の代表格とも言われ、世界的にみると20 年以上にわたって 4,000 万症例以上の実績を記録しています。日本でも、2008 年には年間の手術件数が 45 万件を記録し、120 万人がレーシックを受けていると推察されています。

ところが、「レーシックは怖い」というイメージを持たれる方が多いのも現状です。現に2014 年時点の日本の レーシック件数は、年間で5万件まで減少しました。世界的に多くの実績を持つレーシックにもかかわらず、「おすすめできない」と言われる理由はどこにあるのでしょうか。

手術に対する不安

2008年から2009年にかけて、都内のある眼科でレーシック手術を受けた患者639人のうち67人が角膜感染症にかかるという事件が起こりました。この事件は「レーシック集団感染事件」として大きく報じられ、レーシックに対するイメージが大きく損なわれるきっかけとなりました。

感染症の発症は、当時の院長が経営効率や営利を重視し、手術器具の滅菌をしなかったり、角膜を切開する際に使用していたマイクロケラトームの刃を使い回したりと、基本的な衛生管理を怠ったことが原因でした。そのためレーシック手術自体に問題があったわけではありませんが、いまだにこのイメージが払拭されておらず、「レーシックは怖い、危険な手術だ」とされがちな現状があります。

見え方が変わるリスクかある

レーシック手術では、安全性を考慮して角膜にフラップという蓋を作成します。しかし、これが角膜の知覚神経を遮断するため、涙の分泌が減少し、ドライアイになりやすくなることがあります。さらに、角膜を削ることから、人によっては視覚に違和感を感じたり、コントラスト感度の低下を実感することもあるでしょう。

光に輪がかかっているように見える「ハロー」や光が眩しく感じたり、滲んで見えたりする「グレア」などの症状が起きる可能性があります。

一度手術するともとには戻せない

レーシックでは角膜を削るため、元の状態に戻すことはできません。そのためその点も人によってはおすすめできない理由となるでしょう。

レーシックをおすすめする理由

レーシックをおすすめする理由 上では「おすすめできない理由」を紹介しましたが、ここでは逆に、「おすすめしたい理由」を紹介します。

もっともポピュラーな方法である

レーシックは、裸眼視力を回復させる屈折矯正手術のなかでももっともポピュラーな術式です。日本で普及し始めてから20年以上の年月が経過していること、手術の難易度がそう高くないことから、受けられる眼科も少なくありません。

術後は定期的に健診に通う必要があるので、自宅から通いやすい場所に眼科を見つけやすいという点は、レーシックの大きなメリットの一つでしょう。

また、とある大学で公開された資料によると、レーシックの有効性や安全性を支持する研究論文は 7000 本以上もあり、手術をした患者の95.4%が「結果に満足している」と評価しているそうです。

手術時間が短い

レーシック手術にかかる時間は片目で約10分、両眼合わせても30分程度で終わります。またダウンタイムも短いため日常生活への影響が小さく、早期に視力が回復するのが特徴です。

痛みが少ない

レーシックの術中、および術後は、目に若干の違和感を覚えることがありますが、ほとんど痛みはありません。角膜を切ると聞いて恐怖を覚える人も少なくないでしょうが、レーシックは非常に安全性が高い手術として知られています。

レーシック以外におすすめできる視力矯正手術

レーシック以外におすすめできる視力矯正手術 ここまでレーシックについて紹介してきましたが、この他にも視力矯正手術は存在します。ここではそのうち、PRKとICLについて紹介します。

PRK(表層照射式レーシック)

PRKは、現在のレーシックが普及する前に多く行われていた屈折矯正手術です。レーシックが角膜を切ってフラップ(ふた)を作るのに対し、PRKではフラップを作成しません。これは角膜の中心部に直接エキシマレーザーを照射し、角膜の形状を平坦化させるという、非常にシンプルな術式です。

角膜が薄い、強度近視などでレーシックが受けられない人、アスリートや格闘家のように激しい運動をされる人におすすめできる屈折矯正手術として知られています。

フラップがないため、手術後は治療用ソフトコンタクトレンズを使用して角膜を保護する必要があります。角膜上皮が完全に再生するまでの間、痛みを感じることがあります。しかし新しい上皮が形成されるので、フラップがずれたり、剥がれたりする心配は不要です。上皮の再生には数日から1週間程度かかりますが、視力が完全に回復するまでにはより長い時間、場合によっては数ヶ月を要することもあります。

さらに、角膜の表面に照射を行うことから、角膜上皮下に混濁(ヘイズ)が発生するリスクがあります。これは従来のレーシック手術では発生しないものです。ヘイズが生じると、高次収差が引き起こされることがあるため、視力は回復しても見え方の質が低下する場合があります。

ICL(眼内レンズ)

ICL(Implantable Contact Lens)は直訳すれば「(眼内に)移植することのできるコンタクトレンズ」です。日本では「眼内コンタクトレンズ」「有水晶体眼内後房レンズ」とも呼ばれています。

ICLは「コラマー」という素材で作られており、ソフトコンタクトレンズのように非常に柔らかく、折りたためるほどしなやかです。そのため、割れることはありません。コラマー製のレンズは眼内での経年変化が少なく、一度装着すれば長期間使用可能です。さらに、コラマーは有害な紫外線をカットしてくれます。

もし術後に問題が生じたり、結果に満足できなかった場合、レンズを取り出して元の状態に戻すことが可能です。削った角膜を元に戻せない不可逆的なレーシック手術と比べると、このような選択肢があることは、患者の安心感にもつながります。

また術後の見え方も、角膜を削って加工するレーシック手術より、ICL手術のほうがクリアで高品質な場合が多いです。

ICLには多くのメリットがあり、ここ数年で急速に注目を集めています。しかし問題は、費用の高さです。レーシック手術の料金が両眼30万円前後なのに対し、ICL手術は片眼30万〜40万円、両眼で60〜80万円が目安とされています。

しかし使い捨てタイプのソフトコンタクトレンズを使い続ければ、ランニングコストがかさむことは明白です。長期的な視点から考えた結果か、20〜30歳代の若い世代を中心にICL手術の人気が広がっています。

レーシック手術をおすすめする前に知っておきたいこと

レーシック手術をおすすめする前に知っておきたいこと 裸眼の視力を良くしたい人にとって、レーシックは非常に有用な手段の一つです。ここでは、手術を受ける前に知っておきたいことをお伝えします。

手術のリスク

レーシックは安全性の高い手術ですが、何事も100%はありえません。手術である限り、リスクも存在します。それが、合併症や後遺症の存在です。

後遺症としてよく知られるのが、まずハロー・グレア現象です。主に夜間、光をまぶしく感じることが術直後に起こることがあります。また、角膜を削ったことが原因で目が乾燥するドライアイが起こることもあります。いずれも一時的で、時間の経過とともに回復することがほとんどです。

この他、近視戻りといって、生活習慣により新たな近視が発生したり、少しだけ近視が戻ってしまうことがあります。

合併症としては、レーシックの手術の後にまれに起こる医原性の角膜不正乱視である「ケラトエクタジア」が挙げられます。また術後に感染症が起こることがありますが、医師の生活指導を守れば起こすことは基本的にありません。感染症に伴い、一時的に角膜が混濁し視力に影響が出ることもあります。

手術費用について

レーシックの手術費用は、両眼で約30万円です。乱視の有無、保証内容、追加施術などによって費用が変動する場合があります。

健康保険のきかない自由診療なので、クリニックによっても幅があります。単純に表記価格だけで判断せずに内訳や保証内容、術前術後の総額で判断することをおすすめします。

手術後のケア

術後は医師に従い、定期的に検診に通う必要があります。手術当日は入浴やシャワーを控える、アイシャドーやアイラインなどのアイメイクは一週間程度は休み、検診で問題なければ再開するなど、術後には様々な注意事項があります。

きちんと医師の話をきかないと感染症を引き起こす可能性があるため、注意しましょう。

まとめ

まとめ 過去に感染症事件があった影響から、レーシックについて怖い印象を持つ人はいまだに少なくありません。しかし実際にはレーシックは世界中で広く行われる術式であり、視力を矯正する手術としては非常にポピュラーなものです。

痛みも少なく、視力の回復が早いことから、日常生活への影響は最小限で済みます。費用も、レーシックが日本に普及し始めた2000年代と比べると、かなり安価になりました。

興味があるなら、まずは信頼できる医師に相談してみることから始めましょう。

参考文献

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