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眼瞼けいれんの原因は?似た症状を引き起こす疾患・治療・対処法も解説

眼瞼けいれん 原因

最近眩しさや目の渇きを感じるようになった方は眼瞼(がんけん)けいれんの初期症状かもしれません。眼瞼けいれんはまぶたの動きに異常が現れる中枢神経の病気です。

根本的な原因は不明ですが、ストレスや睡眠不足などが原因の一部に挙げられており、症状が進むとまぶたを開けることも困難になる場合があります。

眼瞼けいれんは眼精疲労・チック症・ドライアイに似た症状が現れるため、症状だけで眼瞼けいれんと診断するのが難しいです。症状のほか、既往歴や誘因要素などから診断されます。

本記事では、眼瞼けいれんの原因について似た症状を引き起こす疾患・治療・対処法も解説します。

眩しさや目の乾きが気になる方、眼瞼けいれんについて詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。

眼瞼けいれんとは?

眼瞼けいれんとは?

眼瞼けいれんとは、まぶたの運動機能に異常が現れることで重症化すると目を開け続けるのが困難な状態になったり、手を使わないと目が開けられなかったりする中枢神経の病気です。

眼瞼けいれんは40〜50歳以上の女性が罹患する病気で、目自体には異常がみられないものの脳に原因があると考えられているため、CT検査等を経て眼瞼けいれんと診断されます。

初期段階では眩しさを感じたり、目が乾燥したりする症状のため、この段階では眼瞼けいれんを発症していることに気付かない方が多いです。

次第に瞬きしにくくなり、自分の意思で目を開け続けるのが困難になってきて初めて眼瞼けいれんと診断されるケースがよくみられます。

そのため、初期段階ではドライアイなどほかの目の病気と一見区別がつきにくいため、何度か診察を受けたうえで眼瞼けいれんだとわかります。

眼瞼けいれんの原因は?

眼瞼けいれんの原因は?

眼瞼けいれんを発症する原因が未だ明らかになっていないため、さまざまな要因が考えられます。現状、眼瞼けいれんを引き起こす原因と考えられている要因は下記の4つです。

  • ストレス
  • 睡眠不足
  • まぶたの神経異常
  • 脳の病気

それぞれの要因について詳しくみていきましょう。

ストレス

ストレス

仕事や人間関係などさまざまなストレスがきっかけで眼瞼けいれんを引き起こすことがあります。

ストレスのかかる状態が長期にわたり続くと運動機能に異常がみられるようになり、発症することがあります。

例えばストレスの原因となるできごとを思い出したり、苦手な人と接触したりすると悪化するケースがみられるでしょう。

眼瞼けいれんと診断された際にはストレスとなる要因から切り離すことが重要になります。

睡眠不足

睡眠不足

睡眠不足の状態が続くと眼瞼けいれんを引き起こす場合があります。睡眠が十分でないと脳にも悪影響を及ぼし、発症する可能性があるでしょう。

ただし、睡眠不足が原因とみられるまぶたのけいれんには眼瞼ミオキミアも考えられます。眼瞼ミオキミアはまぶた周辺の筋肉が不随意にけいれんを起こし、数分後には症状が落ち着きます。

眼輪筋の疲労が原因とされるため、十分な休息や睡眠をとることで症状は改善されるでしょう。

眼瞼けいれんの場合は常時まぶたの運動異常が発生するため、症状が続く長さによって見分けられることもあります。

まぶたの神経異常

まぶたの神経異常がみられることによって眼瞼けいれんを発症することがあります。眼瞼けいれんを発症した場合、脳幹反射での瞬きが光などの刺激に対して遮る動きが少ないです。

まぶた周辺の筋肉の動きを司る中枢神経に異常がみられることが電気刺激や視覚刺激によって確認されています。

光などの強い刺激に対してまぶたの動きが少ないことから、初期症状にみられる眩しさや目の乾燥がより感じられるようになるでしょう。

まぶたの神経異常は症状が常時続き、次第にまぶたを開くことが難しくなるほど症状が進行する場合もあります。

脳の病気

脳の病気

眼瞼けいれんは根本的な原因は明確になっていないものの、脳にある大脳基底核の機能異常が原因と考えられています。

大脳基底核は感情や認知機能などの大量の情報を受けていて随意運動の発現と制御に重要な役割を果たしています。

大脳基底核に異常がみられることでまぶたの運動機能に影響を及ぼしているといわれていますが、なぜ異常が発生するのかはまだ解明されていないのが現状です。

また、眼瞼けいれんは大脳基底核以外にも中脳・脳幹・小脳・下前頭葉・視覚野などの伝達異常が病気の原因とみられることが報告されています。

眼瞼けいれんと似た症状を引き起こす疾患

眼瞼けいれんと似た症状を引き起こす疾患

眼瞼けいれんの症状は下記の疾患と似た症状がみられるため、診断が出るまで時間を要することが多いです。

  • 眼瞼ミオキミア
  • 片側顔面けいれん
  • 眼精疲労
  • チック症

まぶたにみられるけいれんや目に感じる症状でも眼瞼けいれんの場合は目自体の異常とは異なるため、症状が続く時間や状態によってほかの病気と見分けられることがあります。

ここでは眼瞼けいれんと似た症状がある疾患についてそれぞれ詳しくみていきましょう。

眼瞼ミオキミア

眼瞼ミオキミアとは、まぶたに不随意的に発生するけいれんを指し、顔の片側に短い時間だけ生じるもので常時まぶたの両側にけいれんがみられる眼瞼けいれんとは異なります。

眼瞼ミオキミアはストレス・睡眠不足・眼精疲労などまぶた周辺の筋肉疲労が起因して発生するため、十分な休息や睡眠をとることで改善されることがほとんどです。

まぶた周辺にみられるけいれんの多くの場合は眼瞼ミオキミアとされており、眼輪筋のけいれんが落ち着くと問題ありません。

しかし、けいれんの状態が続く場合や目が開きにくいと感じられる場合は眼瞼けいれんの可能性があるため、眼科の受診をおすすめします。

片側顔面けいれん

片側顔面けいれんとは、顔の片側全体の筋肉が勝手に収縮してしまうことでけいれんが発生するものです。

顔の筋肉は左右が対象であり、両方ともけいれんすることは稀で、顔面けいれんの多くは片側に起こります。

片側顔面けいれんは、顔の筋肉の疲労や緊張状態が連続した場合に発症することが多く、疲労の回復やストレス解消によって改善されます。

けいれんする箇所として、目の周りの筋肉が始めに動きやすく、次第に口角部や頬など顔全体にけいれんがみられるようになるでしょう。

片側顔面けいれんの場合は次第に症状が和らぎ、けいれん以外の症状を感じることはありません。

眼瞼けいれんの場合はけいれん以外にも眩しさや目の乾きを感じるため、症状の有無によって見分けられます。

眼精疲労

眼精疲労とは長時間持続的に目を使う仕事を続けることで、目のかすみや充血などの症状を引き起こし、頭痛・肩こり・吐き気などの全身症状もみられる状態を指します。

眼精疲労の原因としては長時間にわたる目の酷使が挙げられますが、度の合わないメガネの使用やパソコン・スマートフォンの使用によって眼精疲労になるケースがよくみられます。

眼精疲労の原因となっている要因を排除することによって症状が改善されるでしょう。目の状態に合ったメガネの着用やパソコン・スマートフォンの使用を控えるのも効果的です。

眼精疲労を予防するためには適度に休息をとりながら目を使うと疲労を蓄積することなく、快適に過ごせます。

チック症

チック症とは無意識に同じような運動や言葉が不規則に繰り返される現象で、瞬きが多くなったり、顔がしかめたりするなどの症状がみられます。

多くの場合は幼児の頃に発症し、およそ10〜12歳の間で症状がひどくなりますが、成長とともに改善されます。

詳細な原因は明確ではありませんが、脳の連絡に関係するドパミンD2受容体の過感受性が関与していると考えられ、遺伝性によるものです。

瞬きなどの運動性チックは一過性のものが多いため、自然と症状が改善されます。眼瞼けいれんは両まぶたのけいれんが常時続くため、症状が続く時間で見分けることが可能です。

眼瞼けいれんの症状と診断・検査方法

眼瞼けいれんの症状と診断・検査方法

眼瞼けいれんの症状としては初期段階では眩しさや目の乾きを訴える患者さんが多く、その段階では眼瞼けいれんを疑う症状はほぼみられません。

症状が進行し、常時まぶたのけいれんがみられることで、初めて眼瞼けいれんか否かを検査するケースが多くみられます。

眼瞼けいれんが疑われる場合はまぶたの動きが正常かどうかをテストします。素早く開閉を促したり、強く目を閉じた後に目を開いたりする動きから異常がみられないかの確認です。

テストで異常がみられた場合はまぶた周辺の筋肉に対し筋電図検査が行われたり、CT検査などの脳の画像検査が実施されたりします。

これらの検査結果をもとに総合的に判断したうえで眼瞼けいれんと診断されます。そのため、症状だけですぐに眼瞼けいれんと診断されることは考えにくいといえるでしょう。

眼瞼けいれんの治療

眼瞼けいれんの治療

眼瞼けいれんは常時症状が現れることから、症状に対して緩和させる治療が中心となります。

瞼のけいれんを抑えたり、けいれんの原因と考えられる薬物を控えたりすることで症状が落ち着くでしょう。

また、重症の場合は外科手術を要することもあります。では、眼瞼けいれんの治療について詳しくみていきましょう。

ボツリヌス療法

ボツリヌス療法とはボツリヌス菌により生成された神経毒素を投与してまぶた周辺の筋肉で起きている緊張を抑える治療方法です。

ボツリヌス菌をまぶた周辺に注入すると通常3〜4ヶ月効果が持続し、次第に症状が再び現れるようになると再度投入して症状を和らげます。

ボツリヌス菌投与後、2ヶ月以内に再度投与することは禁じられており、皮下出血や頭痛などの副作用がみられた場合は投与する量を減量します。

また妊婦や授乳している場合はボツリヌス療法は安全性が確立されていないため、治療として取り入れることができません。また、高齢者へ投与する場合も低量で様子をみながら治療を進めていきます。

長期にわたりボツリヌス療法は例では投与量の増加はみられたが、効果は長期化し副作用も減少するため、眼瞼けいれんで目を開けるのが困難になった場合には有効な治療法です。

薬物治療

眼瞼けいれんは精神安定剤や睡眠導入剤などの服用が原因となっている場合もあります。その場合は薬の服用を中断することによって症状が改善する可能性があります。

ただし、自己判断で薬を中断してしまうと精神的な不安定さや睡眠障害が悪化してしまう可能性もあるでしょう。

そのため、眼瞼けいれんの症状やその他薬を服用する必要のある症状が現状どのような状態なのかによって、薬をどのように服用するのかを医師と相談しながら決めていくと良いです。

手術

眼瞼けいれんが重症化すると目を開くことが難しくなり、日常生活に悪影響を及ぼします。それを解消するための外科的手術を施す治療法がいくつかあります。

まぶたの筋肉である眼輪筋を切除する手術や前頭筋を吊り上げる手術が該当しますが、いずれも手術の経過とともに眼瞼けいれんを再発しやすいです。

そのため、外科的手術とともにボツリヌス療法が併用されているのが治療の現状です。併用することによって眼瞼けいれんによる日常生活の障害を少しでも解消することができるでしょう。

眼瞼けいれんの対処法

眼瞼けいれんの対処法

眼瞼けいれんの原因は明確ではありませんが、ストレスや目の疲労などさまざまな要因が考えられます。

眼瞼けいれんを発症しないためには、下記の対処方法を取り入れることで発症をできるだけ抑えられます。

  • 目の休息をとる
  • 睡眠を十分にとる
  • カフェインを控える

どの対処法もすぐに取り入れられ、気軽に始められるので習慣化できると良いでしょう。

それぞれの対処方法について詳しくみていきます。

目の休息をとる

眼瞼けいれんは目に直接関係はしませんが、目を使った仕事を長時間続けることで疲労が蓄積し発症する可能性も考えられます。

そのため、定期的に目の休息をとることをおすすめします。特に最近はパソコンやスマートフォンを長時間使用することによって、目の疲労が蓄積しやすい環境です。

時間を決めてある程度経過したら目をつぶって休めるように心がけましょう。

睡眠を十分にとる

目の休息とともに必要なのが十分な睡眠です。睡眠不足が続くと、目の疲れもより溜まりやすくなります。

そのため、睡眠時間を十分に確保することが大切です。仕事や家事で十分な睡眠が取れない場合でも昼寝を取り入れるなどして睡眠時間を補うようにしましょう。

休日にまとめて睡眠時間を取るのも良いですが、できれば毎日の睡眠時間を十分に確保することが大切です。

カフェインを控える

カフェインを摂取することで覚醒され、十分な睡眠時間がとれなかったり、目が冴えてしまってまぶたの筋肉の緊張状態が続いてしまったりする可能性があります。

そのため、カフェインの摂取はできる限り控えることをおすすめします。カフェインを過剰に摂取してしまうと覚醒してしまうので、適度な量の摂取を心がけましょう。

カフェインはコーヒーだけでなく緑茶やココアなどにも含まれているため、普段飲んでいる飲み物にどのくらいカフェインが含まれているのか確認してみるのもおすすめです。

まとめ

まとめ

この記事では、眼瞼けいれんの原因について、似た症状を引き起こす疾患・治療・対処法も解説しました。

眼瞼けいれんは明確な原因については不明ですが、脳の中枢神経の異常により発症している可能性が高い病気です。

眼瞼ミオキミアや顔面けいれんなどと似たような症状がみられるため、診断するまで時間を要するケースが多くみられます。

眼瞼けいれんの治療方法としてはボツリヌス療法が中心です。

精神安定剤や睡眠導入剤が原因とされる場合は、それらの薬を中断することで症状が改善する可能性があります。

また眼瞼けいれんが重症化した場合は、外科的手術が施される場合もあります。

ボツリヌス療法を併用しながら治療が進められますが、完治することはありません。

眼瞼けいれんの対処法としては、十分な休息や睡眠とともにカフェインを控えることがおすすめです。眼瞼けいれんが疑われる症状がある場合はぜひ眼科へ診察にいきましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

東京大学医学部卒業(1995年 MD)/ 東京大学大学院修了(医学博士 2001年 PhD) / 東京大学医学部眼科学教室講師(2012-2015年) / デューク・シンガポール国立大学医学部准教授(2016年-2020年)/ 旭川医科大学眼科学教室教授(2018年-2020年) / 横浜市立大学 視覚再生外科学 客員教授(2020年-現在) / 専門は黄斑疾患。シンガポールをはじめとした国際的な活動に加え、都内のお花茶 屋眼科での勤務やDeepEyeVision株式会社の取締役を務めるなど、マルチに活躍し ています。また、基礎医学の学術的バックグラウンドを持ち、医療経済研究、創薬、国際共同臨床研究などを行っています。

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