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ICLの費用相場は?ICLが高額になる理由やレーシックとの違いを解説

ICLの費用相場は?ICLが高額になる理由やレーシックとの違いを解説

視力矯正手術として注目を集めているICL(眼内コンタクトレンズ)。メガネやコンタクトに代わる選択肢として人気が高まる一方で、費用面に不安を感じている方も少なくありません。

本記事では、ICL手術の費用相場や高額になる理由、よく比較されるレーシックとの違いについて、Q&A形式でわかりやすく解説します。

ICL手術の費用相場

ICL手術の費用相場 ICL手術を検討する際、特に気になるポイントのひとつが費用面です。ここでは、ICL手術にかかる一般的な費用相場や、金額に影響する要素について解説していきます。

ICLの手術を受ける場合どのぐらいの費用がかかりますか?
ICL手術の費用は、乱視の有無などにより異なります。

乱視がない場合で両眼50万円前後、乱視がある場合は70万円近くかかるのが一般的です。ただし、クリニックによっては乱視の有無にかかわらず同一料金で提供しているところもあります。費用だけでなく、レンズの種類や手術数、アフターケアの充実度などもあわせて比較検討するとよいでしょう。

費用にはどのような項目が含まれているのか教えてください
ICL手術の費用には、手術に必要なさまざまな項目が含まれています。例を挙げると、以下のようなものが含まれていることが多いでしょう。
  • 適応検査料および術前の精密検査料
  • ICLレンズ代
  • 手術費用(執刀医の技術料を含む)
  • 術後に使用する点眼薬などの薬代
  • 定期的な術後検診の費用
  • 保護用のメガネやサングラス代
  • アフターケア(レンズの位置調整や交換など)

ただしこれらはクリニックごとに異なり、どこまでを手術費用に含むかは医療機関が独自に決めています。ぱっと見の価格だけでなく、内容の充実度や対応の丁寧さも重視してクリニックを選ぶことをおすすめします。

事前検査や術後診察の費用が別途かかるケースはありますか?
はい、費用が別途かかるケースもあります。

ICLは自由診療のため、費用設定やその内訳はクリニックごとに異なります。適応検査や術後の定期検診、薬代などが手術費用に含まれる場合もあれば、別料金として加算されることもあります。費用の全体像を事前に確認しておくことが重要です。

また、初期費用を安く見せ、カウンセリング時により高額なレンズや治療法を提案するケース(いわゆるアップセル)もあります。納得して治療を受けるためには、事前に費用の内訳やオプションの有無を確認し、不明点があれば遠慮なく質問することが大切です。

ICLの費用が高額になる理由

ICL手術はとても高額になるため、費用に不安を感じる方も少なくありません。なぜICLが高額になるのか、その理由について見ていきましょう。

ICL手術費用はなぜ高くなるのですか?
ICLは自由診療のため、治療費をすべて自己負担する必要があるからです。

手術というと、保険が効いて3割負担と考える方も多いかもしれませんが、ICL手術は公的医療保険の適用外となっており、原則として全額自己負担になります(自由診療)。

これは、ICLが「視力矯正を目的とした選択的な治療」であり、「日常生活に支障をきたす疾患の治療」とはみなされないためです。

例えば、風邪や骨折、アレルギーの治療は生活上の支障を改善するものとして保険適用の対象ですが、ICLはメガネやコンタクトレンズといった代替手段があるため、医療的に必須とは扱われません。このため、検査費、レンズ費用、手術費、術後のケアなどすべてを自己負担する必要があり、結果として高額になりやすいのです。

使用するレンズの種類によって費用は変わりますか?
はい、ICLで使用するレンズの種類によって費用は変動します。

特に乱視矯正用のトーリックICLレンズは、通常のレンズよりも製造工程が複雑でコストが高いため、手術費用が上がる傾向にあります。一般的には、乱視なしのレンズで両眼50万円前後、乱視ありの場合は70万円近くかかることもあります。

ただし、最近では一律料金に設定しているクリニックも増えており、「乱視の有無にかかわらず同額」というところもあります。費用だけでなく、使用レンズの種類やその適応についても、診察時に確認しておくと安心です。

ICL手術の費用がクリニックごとに異なる理由を教えてください
ICL手術は自由診療のため、クリニックごとに価格を自由に設定できるためです。

自由診療では、検査費用、手術費用、アフターケア、レンズ代などをどう価格に組み込むかは、各医療機関が独自に設定できます。そのため、同じ手術内容でもクリニックによって10万円以上差が出ることもあります。

また、レンズの仕入れルートや施設の設備、執刀医のスキルなども価格に影響を与える要素です。費用だけでなく、内容の内訳やフォロー体制も含めて比較、検討することが重要です。

ICLとレーシックの違い

視力矯正手術といえば、ICLのほかにレーシックも広く知られています。ここでは、それぞれの手術方法や費用の違いについて解説します。

ICLとレーシックは、何が違うのですか?
ICLは眼内にレンズを挿入する手術、レーシックは角膜を削って視力を矯正する手術です。

ICLは、虹彩と水晶体の間に特殊なレンズを挿入することで、屈折異常を矯正します。角膜を削らないため、将来的にレンズを取り出して元の状態に戻すことも可能です。

一方、レーシックは、角膜をレーザーで削って屈折を調整する手術で、一度削った角膜はもとに戻せません。そのため、角膜の厚みが足りない方や重度の近視の方はレーシックの適応外となる場合があります。

また、ICLは術後の視力の安定性が高く、ハロー、グレア(光のにじみ、まぶしさ)が少ないというメリットも報告されていますが、術式の複雑さや費用面での負担が大きくなる傾向があります。

ICLとレーシックの費用の違いを教えてください
ICLの費用はレーシックの約2倍程度になるのが一般的です。

レーシックの手術費用は、両眼で20~30万円程度が相場ですが、ICLの場合は両眼で50~70万円程度かかることが多く、費用面ではICLの方が高額になります。

この価格差の理由のひとつは、原価の違いです。レーシックではエキシマレーザーという医療機器を使って角膜を削りますが、ICLでは高価なレンズ(眼内コンタクトレンズ)を個別に用意する必要があります。特に乱視矯正用のトーリックレンズはオーダーメイドで製造される場合もあり、通常のレンズよりさらに高価になります。

ICL手術を受ける際の注意点

ICL手術を受ける際の注意点 ICLは視力矯正手術のなかでも高精度かつ体への負担が少ない選択肢ですが、自由診療であることや手術の特性上、事前に確認すべき点がいくつかあります。ここでは、手術前に押さえておきたいポイントを紹介します。

ICL手術を受けるにあたって確認しておくべき点は何ですか?
費用や術後のケア方法などを事前にしっかり確認しておきましょう。

術後は一時的に見え方が安定しないこともあり、定期的な通院や点眼薬の使用が必要です。スケジュールの確保や、術後の生活制限についても事前に確認しておくことをおすすめします。

費用面で不安がある場合はカウンセリング時に伝えるべきか教えてください。
はい、費用に関する不安はカウンセリング時に伝えるべきです。

ICL手術は高額な治療であるため、費用面での懸念を持つことは当然のことです。クリニックによっては、分割払いや医療ローンの案内がある場合もありますし、レンズの種類やアフターケア内容に応じて費用を調整できることもあります。

遠慮せずに「どこまでが費用に含まれるのか」「後から追加料金が発生する可能性はあるのか」などを質問し、不明点はその場でクリアにしておくことが大切です。信頼できる医療機関であれば、こうした相談にも丁寧に応じてくれるはずです。

編集部まとめ

ICLは、視力の安定性や術後の満足度が高い一方で、自由診療であるため費用が高額になりがち。費用の内訳や手術内容は医療機関によって異なるため、事前にしっかり確認することが大切です。

レーシックとの違いや、自分に適した選択肢を知ることで、より納得のいく治療につながります。不安や疑問はカウンセリングで解消し、信頼できる医療機関を選んで、納得したうえで治療を受けましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
栗原 大智医師(眼科医)

栗原 大智医師(眼科医)

2017年、横浜市立大学医学部卒業。済生会横浜市南部病院にて初期研修修了。2019年、横浜市立大学眼科学教室に入局。日々の診察の傍らライターとしても活動しており、m3や日経メディカルなどでも連載中。「視界の質=Quality of vision(QOV)」を下げないため、診察はもちろん、SNSなどを通じて眼科関連の情報発信の重要性を感じ、日々情報発信にも努めている。 / 資格:日本眼科学会専門医

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