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ICLに年齢制限はある?ICLの年齢制限の理由や適応条件、メリット・デメリットを解説

ICL 年齢制限

ICLは、乱視、遠視、近視などの視力矯正を目的とした手術です。ICLはどのような方に適しているのでしょうか?また、ICLに年齢制限はあるのか疑問に思っている方もいらっしゃると思います。 本記事ではICLの年齢制限について以下の点を中心にご紹介します。

  • ICLの年齢制限
  • ICLに年齢制限がある理由
  • ICLがおすすめの人とICLに向かない人

ICLの年齢制限について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

ICLとは?

ICLとは?

ICL(Implantable Collamer Lens)は、角膜と水晶体の間に特殊なレンズを挿入し、乱視、遠視、近視などの視力矯正を目的とした手術です。ICLでは、角膜を約3mm切開し、レンズを挿入します。
近年、ICLは視力回復手術の選択肢として注目され、多くの患者さんに選ばれています。なお、手術は、短時間で完了し、早い回復が期待できます。しかし、手術にはリスクや適応条件があるため、眼科医の診断と相談を通じて適切な治療法を選択することが重要です。

ICLに年齢制限はある?

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ICL治療の適応年齢は、基本的に18歳以上とされています。未成年者が治療を受ける場合、保護者の同意が必要です。高齢者に関しては、特定の年齢制限は設けられていないものの、老眼の存在などにより、度数の調整や術後の視力について、医師との十分な相談が求められます。
また、全身疾患や他の目の病気、特に白内障の場合、ICL治療が不適応となる可能性があります。そのため、年齢だけでなく健康状態や目の状態を考慮した上で、医師と相談し、治療の可否を決定することが重要です。

ICLに年齢制限がある理由

ICLに年齢制限がある理由

ICLになぜ年齢制限があるのでしょうか?以下でその理由を見ていきましょう。

18歳未満の場合

近視の進行は、個人差はありますが20歳半で止まることが多いとされています。18歳未満の場合は、身体と同様に眼も成長段階にあり、視力が安定していない可能性があります。このため、ICL治療の適応年齢は18歳以上と定められており、未成年者の場合、視力が完全に安定するまで待つことが推奨されます。

40~50代の場合

ICL手術は、特に上限が定められていないものの、45歳までが望ましいとされています。その理由は、加齢に伴い老眼や白内障などの目の病気が発症しやすくなるからです。ICL手術は、水晶体を残した状態で行うため、水晶体のピント調整機能が重要ですが、年齢とともに機能は衰えていきます。特にミドルエイジになると、水晶体が硬くなり近くを見る際のピント調整が難しくなります。
また、全身疾患や白内障を患っている高齢者の場合、ICL治療が不適応となる可能性があります。老眼はICLでは直接治療できないため、ICL治療後も視力に限界があることを理解しておく必要があります。年齢による白内障や緑内障のリスクも考慮し、医師との相談を通じて治療の可否を決定することが重要です。

年齢以外の適応条件

年齢以外の適応条件

ICL治療は、年齢以外にもいくつかの重要な適応条件があります。条件を満たさない場合、手術を受けられない可能性があります。主な適応条件は以下の通りです。

  • 近視の度数が-6D以上で、特に-15Dを超える強度近視の場合
  • 眼の形状や視力に問題がない
  • 白内障や緑内障などの重篤な眼の疾患がない
  • 妊娠中や授乳期間ではない女性
  • 眼球にレンズを挿入するための十分なスペースがある
  • 過去にメスを使用した眼球の手術を受けていない

この条件は、手術の安全性を確保するために重要です。また、手術歴や持病がある方は、手術を受けても問題がないかを医師に確認するようにしましょう。

ICLがおすすめの人とICLに向かない人

ICLがおすすめの人とICLに向かない人

ICL治療は特に強度近視や乱視の方や、薄い角膜の方に適していますが、老眼や白内障などの疾患がある人にはおすすめできません。以下で詳しく解説します。

ICLがおすすめな人

ICL治療は、近視の進行が止まるとされている22〜23歳以降の成人に推奨されます。眼科によって適応年齢に若干の差はあるものの、度数が安定している20代から30代の方に特に適しています。また、40代から50代の方にも適していますが、その場合は眼の健康状態や全身疾患の有無、水晶体の状態が良好であることが必須条件となります。この年齢層の方がICL治療を受けることで、視力の改善が期待できます。

ICLに向かない人

ICL治療は18歳未満の方は向いていません。成長期には眼の度数が安定しておらず、手術後に度数が変動するリスクがあるため適用されません。また中高年齢層の方もおすすめできません。45歳を過ぎると老眼や白内障などの加齢に伴う眼の病気が発生しやすくなります。この疾患がある場合、ICL手術は不適切となることがあります。重篤な全身疾患を有する方も注意が必要です。糖尿病などの全身疾患がある方は、ICL治療が適応外となることがあります。手術による身体への負担が高まるためです。また、ICL治療では老眼を矯正することはできません。老眼は加齢によって水晶体のピント調整能力が衰える現象であり、ICLでは対応できないため、45歳から50歳くらいになると老眼鏡が必要になる可能性があります。この点を考慮し、ICL治療の適応を検討する際は、医師との相談が不可欠です。

ICLのメリット・デメリット

ICLのメリット・デメリット

ICL手術は、近視や乱視の矯正に適していますが、メリットとデメリットの両方が存在します。以下でメリット・デメリットについて見ていきましょう。

メリット

ICLのメリットは強度近視にも対応可能な点です。ICLは角膜を削らずに眼球内部にレンズを挿入するため、-10D以上の強度近視でも治療が可能です。他のレーザー手術では角膜の薄さが問題になることがありますが、ICLはその心配がないため、さまざまな症例に対応できます。また視力回復が早い点もメリットとして挙げられます。手術後、ほとんどの患者さんは当日または翌日には日常生活に戻れるほど視力回復が早いです。加えて近視の戻りが少ないのも特徴です。ICLは角膜の形状を変えずに治療を行うため、視力が安定しやすいとされています。加齢に伴う眼球の変化があっても、視力が矯正された状態は長期間維持されます。角膜が薄い症例でも適用可能なので、角膜が薄い方でもICLは治療の選択肢となります。 角膜を削らないため、角膜の厚さに関わらず治療を受けられます。レンズの取り外しが可能な点も特徴的で将来的に視力が変わった場合に、レンズを取り外すことで元の状態に戻せます。これらより、ICLは長期的な視力の安定性が期待できる治療法といえます。特に強度近視の方や角膜が薄い方におすすめです。

デメリット

ICLには多くのメリットがある一方でデメリットも存在します。1つ目は手術の予約が取りにくい点です。ICL手術には専門技術と特別な設備が必要で、手術可能な医療機関が限られています。そのため、手術の予約が取りにくく、実施までに待ち時間が発生することがあります。また、事前の検査が必要で、その結果によっては手術適用が不可能になることもあります。2つ目は費用が高額な点です。ICL手術は、60〜80万円程度の費用がかかります。乱視用レンズの場合は追加費用が必要になります。3つ目は、日常生活に制限がかかる点です。手術後は一定期間、運動や重い物の持ち上げ、目の強いこすりなどが制限されます。この期間は通常1週間から2週間程度で、体調や回復状況により延長の可能性もあります。4つ目はハロー・グレア現象が起こる可能性があることです。手術後に明るい光源を見たときに生じる光彩(ハロー)や眩しさ(グレア)の現象が起こることがあります。特に夜間運転などでは視界が変化する可能性があります。5つ目は眼内炎のリスクがある点です。稀ではありますが、手術後に眼内炎と呼ばれる感染症にかかる可能性があり、重篤な症状を引き起こすことがあります。これらのデメリットを理解し、ICL手術を受ける際には慎重に検討することが重要です。

まとめ

まとめ

ここまでICLの年齢制限についてお伝えしてきました。ICLの年齢制限の要点をまとめると以下の通りです。

  • CL治療の適応年齢は、基本的に18歳以上で、未成年者が治療を受ける場合、保護者の同意が必要となる。
  • 年齢制限が設けられている理由は、「視力が安定していない可能性」「老眼や白内障などの目の病気が発症しやすくなる」など。
  • ICL治療は、近視の進行が止まるとされている22〜23歳以降の成人に推奨される。一方、18歳未満の方や中高年齢層、重篤な全身疾患を患っている方にはおすすめできない。

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

東京大学医学部卒業(1995年 MD)/ 東京大学大学院修了(医学博士 2001年 PhD) / 東京大学医学部眼科学教室講師(2012-2015年) / デューク・シンガポール国立大学医学部准教授(2016年-2020年)/ 旭川医科大学眼科学教室教授(2018年-2020年) / 横浜市立大学 視覚再生外科学 客員教授(2020年-現在) / 専門は黄斑疾患。シンガポールをはじめとした国際的な活動に加え、都内のお花茶 屋眼科での勤務やDeepEyeVision株式会社の取締役を務めるなど、マルチに活躍し ています。また、基礎医学の学術的バックグラウンドを持ち、医療経済研究、創薬、国際共同臨床研究などを行っています。

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