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レーシック・ICL

レーシックのリスクとは?レーシックを受ける前に知っておきたい合併症や後遺症について徹底解説!

レーシック リスク

レーシック手術のリスクをご存知でしょうか。レーシックは、視力回復できる画期的な治療とされていますが、知られざるリスクも存在します。
本記事では、レーシックのリスクについて、以下の点を中心にご紹介します。

  • レーシックのメリット
  • レーシックのリスク
  • レーシックの合併症

レーシックの合併症について理解するためにも、ご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

レーシックについて

レーシックについて

レーシックとはどのような治療方法ですか?
レーシックとは、近視や遠視、乱視を矯正するための屈折矯正手術の一種です。 この手術は、眼の角膜の形状を変更することによって、視力を改善することを目的としています。レーシック手術は、エキシマレーザーを使用して角膜を精密に削り、角膜の屈折力を調整します。このプロセスにより、光の焦点が網膜上に正確に合うようになり、視力が改善されます。 レーシック手術は通常、以下のような流れで実施されます。

  • 麻酔と準備:手術前に、患者さんの眼に局所麻酔薬を点眼し、手術中の不快感をおさえます。
  • フラップの作成:イントラレースレーザーを使用して、角膜の表面に薄いフラップ(蓋のようなもの)を作成します。このフラップは、手術後の傷の保護にも役立ちます。
  • レーザー照射:フラップをめくった後、エキシマレーザーを照射して角膜を削ります。この照射時間は矯正度数によって異なりますが、通常は1分以内で完了します。
  • フラップの戻しと固定:レーザー照射後、フラップを元の位置に戻し、角膜を整えて自然に定着させます。
  • 回復:手術後は回復室で短時間休憩を取り、その後は自宅での休養が必要です。

レーシック手術は、両眼で約10分程度という短時間で完了し、手術時の痛みも少ないのが特徴です。また手術後は、98%以上の方が1.0以上の視力に回復するとされています。
レーシックは、近視や乱視などの視力問題を持つ方々にとって、眼鏡やコンタクトレンズに代わる画期的な視力矯正方法とされています。

レーシックのメリットを教えてください。
レーシックの大きなメリットは、眼鏡やコンタクトレンズからの解放です。レーシック手術を受けることで、日常生活における眼鏡やコンタクトレンズのわずらわしさから解放され、裸眼での生活が可能になるとされています。
レーシック手術では、角膜にレーザーを照射して光の屈折機能を調整することにより、視力を改善します。近視だけでなく、遠視や乱視の矯正も可能とされており、視力に関する幅広い問題に対応できる点が大きな利点です。
手術時間の短さも、レーシックのメリットの一つです。手術自体は日帰り手術であり、約10分程度で完了するため、日常生活への影響を減らせます。また手術後の回復も早く、多くの方が翌日までには視力が回復し、裸眼での生活が可能になるとされています。
さらに、レーシック手術はコストパフォーマンスが高いとされ、長期的に見て経済的な選択となることが多いといわれています。一度の手術で、長期間にわたる視力の矯正が期待できるため、コンタクトレンズや眼鏡の購入・維持にかかる費用を節約できます。
レーシックとICL(眼内コンタクトレンズ)の違いを教えてください。
レーシックとICLは、近視、遠視、乱視などの屈折異常を矯正するための2つの異なる眼科手術方法です。これらの手術は、それぞれ独自の手法と特徴を持っています。

レーシックは、角膜にエキシマレーザーを照射し、角膜のカーブを変更することで視力を矯正する手術です。この手術では、まずフェムトセカンドレーザーを使用して角膜の表面に薄いフラップを作成し、その後フラップを開いてエキシマレーザーを照射します。 このレーザー照射により、角膜の形状が変更され、視力が改善されます。 レーシックは角膜表面の手術であり、角膜を削るため、手術後に元の状態には戻せません。

一方、ICLは、眼内に特別に設計されたレンズを挿入することで、視力を矯正する手術です。この手術では、角膜を数ミリ切開し、虹彩と水晶体の間に眼内レンズを挿入します。ICLは眼の中で実施する眼内手術であり、白内障手術と同様の方法です。ICLの大きな特徴は、レンズを取り除けば元の状態に戻せる可逆性があることです。
また、レーシックとICLは、適応範囲にも違いがあります。レーシックは軽度から中等度の近視に対応していますが、角膜の厚さが手術の制限となることがあります。一方でICLは、軽度から強度の近視まで幅広く対応可能とされており、角膜の厚さに左右されません。
視力の安定性に関しては、ICLは「永久コンタクトレンズ」とも呼ばれ、術後の視力が長期的に安定しやすいとされています。レーシックは、近視や乱視の度数が強い場合、術後数年で近視が戻る可能性がありますが、新しい技術により近視の戻りを予防することが可能とされています。
見え方の質については、ICLは角膜を削らないため、手術後に不正乱視の増加が少なく、鮮明でクリアな視力が期待できます。レーシックは、使用するレーザーの性能によって見え方の質が左右されますが、新しいレーザー機器を使用すれば、ICLと同様に質の高い視力が期待できます。

レーシックの合併症について

レーシックの合併症について

レーシックの合併症を教えてください。
レーシック手術には、いくつかの合併症が存在します。これらの合併症は、手術の性質上、避けられないリスクの一部とされています。以下に、レーシック手術の主な合併症について説明します。

  • ドライアイ:レーシック手術では、角膜の神経を部分的に切断するため、手術後にドライアイになることがあります。症状には個人差があり、長期間にわたってドライアイが続くこともあります。通常、角膜の神経は半年から1年で修復されるため、症状は徐々に改善されるといわれています。
  • 感染症:レーシックは外科手術であるため、術後に感染症を起こす可能性があります。感染症は角膜混濁の原因となり得るため、適切な点眼治療と術後のケアが重要です。
  • 角膜拡張症(ケラトエクタジア):この合併症は、角膜が薄くなりすぎることで起こります。角膜拡張症を起こすと、不正乱視が生じ、視力が低下する可能性があります。この合併症の発生頻度は低いようですが、術前の角膜形状の評価が重要です。
  • フラップトラブル:レーシック手術では、角膜にフラップ(蓋)を作成しますが、このフラップに関連するトラブルが発生することがあります。フラップにしわやズレが生じると、不正乱視が引き起こされる恐れがあります。
  • 過矯正:手術により目標よりも矯正しすぎた状態を指します。過矯正になると、近くの作業が困難になることがあります。

これらの合併症は、レーシック手術のリスクの一部です。手術を受ける際には、これらのリスクを理解し、信頼できる医療機関で適切な診断と治療を受けることが重要です。また、術後のケアや定期的なフォローアップも、合併症のリスクを減らすために必要です。

術後に感染症を起こすことがありますか?
レーシックは、視力矯正を目的とした外科手術であり、手術自体には一定のリスクが伴います。その中でも、感染症はレーシック手術の合併症の一つとして認識されています。ただし、感染症の発生率は低いとされています。
感染症は、手術中や手術後の適切な衛生管理が行われなかった場合に、発生する可能性があります。手術中に使用される器具の滅菌不足や、手術後のケアが不十分だった場合、微生物が角膜に侵入し、感染を引き起こすことがあります。感染症が発生すると、角膜の混濁や視力低下などの症状があらわれることがあります。
レーシック手術後の感染症は、適切な抗生剤による治療で対応可能とされています。感染症が疑われる場合、迅速な医療機関の受診が重要です。早期発見と適切な治療により、感染症による重篤な合併症を防げます。
また、感染症のリスクを減らすためには、手術をする医療機関の選定が重要です。手術器具の滅菌や術後のケアに細心の注意を払う医療機関を選びましょう。また、手術前のカウンセリングや術後のフォローアップも、感染症のリスクを低減するために重要な要素です。
患者さん自身にも、感染症のリスクを低減するための役割があります。手術後は医師の指示に従い、適切に目をケアすることが必要です。また、手術後に異常を感じた場合は、すぐに医師に相談することが推奨されます。

レーシックのリスクと後遺症について

レーシックのリスクと後遺症について

レーシックを受けることで考えられるリスクを教えてください。
レーシック手術のリスクについて以下に解説します。

  • 角膜の永久的な変化:レーシック手術では、角膜の一部をレーザーで削ります。このプロセスは不可逆的であり、一度削った角膜を元の状態には戻せません。
  • 近視の戻り:手術後、一部の患者さんでは近視が戻ることがあります。これは、眼球内部の圧力によって、薄くなった角膜が変形することが原因です。
  • 不正乱視:フラップを戻す際に生じるわずかなしわやズレが原因で、不正乱視が発生する可能性があります。これにより、視力に影響が出ることがあります。
  • 遠視化:手術の過程で、遠視化することがあります。これは、レーザーが予定よりも強く作用したり、術前検査に誤差が生じたりすることによるものです。
  • ドライアイ:手術によって角膜の神経が一時的に切断されるため、ドライアイの症状が発生することがあります。
  • 角膜混濁:感染症などが原因で角膜が濁ることがあります。これにより視力が一時的に低下することがあります。
  • ケラトエクタジア:まれですが、医原性の円錐角膜(角膜の変形)として発症することがあります。これは、術前に角膜に異常がある場合に発症しやすいとされています。
  • 感染症:まれに、手術後に感染症を起こす可能性がありますが、適切な衛生管理と医師の指導に従うことで、感染症のリスクはおさえられると考えられています。
レーシックによる過矯正について教えてください。
レーシックにおける過矯正は、手術によって視力が目標よりも過剰に矯正される状態を指します。この状態では、遠くの視力は良好になるものの、近くのものを見る際に不便を感じることがあります。過矯正は、手術の際に、角膜を削る量が多すぎることで発生する可能性があります。
過矯正の主な原因は、手術前の設定が強めになることです。角膜は生体組織であり、レーザーによる削除には一定の誤差が生じることがあります。この誤差が強めに出た場合、過矯正になる可能性があります。
過矯正の状態では、パソコン作業や読書などの近距離作業が困難になることがあります。遠視に近い状態になるため、近くのものに焦点を合わせるのが難しくなるためです。また過矯正は、特に40歳以上の人にとって問題となることがあります。この年齢層では、老眼の影響も受けやすく、過矯正によって近くのものが見にくくなることがあります。
過矯正を避けるためには、手術前の検査とカウンセリングが重要です。医師は患者さんの眼の状態を詳細に分析し、適切な矯正度数を決定します。また、患者さんの生活スタイルや年齢も考慮に入れ、過矯正にならないように計画を立てる必要があります。
万が一、過矯正になった場合には、再手術によって矯正することが可能とされています。再手術は、角膜の状態が安定した後に実施し、過剰に削除された角膜の量を調整します。しかし、再手術にもリスクが伴うため、慎重に検討する必要があります。
ハローグレア現象とはどのような症状ですか?
ハローグレア現象とは、レーシック手術後に一部の患者さんが経験する可能性のある、視覚的な不快感です。この現象は、特に暗い環境下での視覚に影響を及ぼし、光源の周囲に光の輪(ハロー)が見えたり、光がまぶしく感じたり(グレア)することが特徴です。
ハローグレア現象の原因は、レーシック手術による角膜の形状変化にあります。手術中に角膜を削ることで、角膜の表面に微細な歪みが生じることがあります。これにより、光が角膜を通過する際に正常に焦点を結ばず、光の拡散や乱反射が生じることがあります。特に、夜間や暗い場所での光源(例えば、街灯や対向車のヘッドライト)が、ハローやグレアの原因となります。
ハローグレア現象は、手術後の角膜の状態が安定するにつれて徐々に軽減されることが多いとされています。多くの患者さんでは、手術後3~6ヶ月以内に症状が改善し、日常生活に支障をきたさなくなるといわれています。しかし、症状の程度には個人差があり、一部の患者さんでは、長期間にわたってハローグレア現象が続くこともあります。
ハローグレア現象が持続する場合、いくつかの対処法があります。例えば、カスタムレーシックと呼ばれる手術で角膜の歪みを矯正する、特殊なハードコンタクトレンズを使用するなどの方法が考えられます。これらの対処法は、症状の程度や患者さんの状態に応じて医師が選択します。
ハローグレア現象は、レーシック手術のリスクの一つとして認識されており、手術を検討する際にはこの点を理解しておくことが重要です。手術前のカウンセリングで、このような視覚的な変化の可能性について医師と十分に話し合い、適切な情報を得ることが望ましいとされています。また、手術後にハローグレア現象が発生した場合は、早めに医療機関に相談し、適切な処置を受けることが重要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで、レーシックのリスクについてお伝えしてきました。
レーシックのリスクの要点をまとめると、以下の通りです。

  • レーシックのメリットには、手術時間が短い点やコストパフォーマンスが高い点などがある
  • レーシックのリスクには、近視の戻りや不正乱視、ハローグレア現象、感染症などがある
  • レーシックの合併症には、ドライアイや角膜拡張症、過矯正などがある

これらの情報が、少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

東京大学医学部卒業(1995年 MD)/ 東京大学大学院修了(医学博士 2001年 PhD) / 東京大学医学部眼科学教室講師(2012-2015年) / デューク・シンガポール国立大学医学部准教授(2016年-2020年)/ 旭川医科大学眼科学教室教授(2018年-2020年) / 横浜市立大学 視覚再生外科学 客員教授(2020年-現在) / 専門は黄斑疾患。シンガポールをはじめとした国際的な活動に加え、都内のお花茶 屋眼科での勤務やDeepEyeVision株式会社の取締役を務めるなど、マルチに活躍し ています。また、基礎医学の学術的バックグラウンドを持ち、医療経済研究、創薬、国際共同臨床研究などを行っています。

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