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眼の充血の原因は?考えらえる結膜の病気・対処法を解説

目の疲れ

気がついたら眼が赤くなっている、という経験をしたことのある方は多いと思います。 「眼が赤い」その現象のひとつが「充血」です。

よく聞く言葉ですが、改めて「充血とは何?」と聞かれたら答えられる方は少ないのではないでしょうか。また、眼の充血をみて「大丈夫かな」と不安に思ったことはありませんか。

この記事では眼の充血の原因と充血を起こす眼の病気や対処法・予防法についてご説明します。

眼の充血の原因や考えられる結膜の病気

目の充血

眼の充血の原因は?
眼の充血とはいわゆる「白目の部分」が何らかの刺激によって線状に赤くなることをいいます。この刺激が充血の原因であり、感染やアレルギー・乾燥(ドライアイ)・異物・空気中の刺激物質などが挙げられます。
考えられる結膜の病気について教えてください。
結膜の病気は眼科において診察機会の多い病気です。主な結膜の病気として以下の4つが挙げられます。

  1. 感染性結膜炎
  2. アレルギー性結膜炎
  3. 翼状片
  4. 結膜下出血

上記に挙げた結膜の病気を順番にみていきましょう。感染性結膜炎は細菌やウイルスに感染することによって引き起こされる結膜の炎症です。充血に加えて眼脂(目やに)が主な症状です。
ウイルス性結膜炎のうち、人にうつりやすいものが「はやり目」と呼ばれ、咽頭結膜炎や流行性角結膜炎などがあります。非常に感染力が強いので、罹患したら1週間は自宅待機が望ましいといわれています。
細菌による感染性結膜炎も他の人にうつりやすいので、タオルを別にする・手洗いをしっかりするなどの対策が必要です。
アレルギー性結膜炎はアレルゲンと呼ばれるアレルギー反応を引き起こす物質によるアレルギー反応です。充血とともに目のかゆみやゴロゴロするような異物感・涙目などの症状が出ます。
季節性と通年性があり、季節性のアレルギー性結膜炎はいわゆる花粉症のひとつの症状として知られています。スギやヒノキ、イネやブタクサなどが代表的なアレルゲンです。
通年性のアレルギー性結膜炎はハウスダストやダニなどが原因となるアレルゲンで1年を通じて症状がみられます。刺激性のある煙やコンタクトレンズなどの異物が原因となる場合もあります。
翼状片は​​​​結膜の一部が黒目を覆うように伸びてくることを翼状片のことです。はっきりとした原因はわかっていませんが、外で仕事をする人に多くみられるようです。
眼に加わる紫外線や乾燥・ほこりなどの慢性的な刺激が発症に関わっていると考えられています。翼状片が黒目の上に大きく侵入し視力低下などの弊害が起きる場合には手術で切除することもあるでしょう。
結膜下出血では白目の部分がべったりと赤くなることがあります。これは充血とは異なって結膜の毛細血管が切れて出血し結膜の下にたまった状態です。通常痛みやかゆみを伴うことはなく、自然に吸収されていきます。

眼が充血する仕組みを教えてください。
眼の充血とは白目の部分が線状に赤くなることです。結膜は白目の表面を覆っている薄い膜でその中には細い血管が多く通っています。この結膜に刺激が加わると結膜の血管が拡がって血液が多く流れるようになるため赤く見えるのです。
眼の充血で眼科を受診する目安は?
充血は結膜に現れる症状ですが、角膜や視神経の異常が結膜への刺激となっている場合があります。特に眼の痛み・かすみ・まぶしさなどがある場合には眼内炎や角膜潰瘍・緑内障などの重大な疾患が原因になっていることがあり、これらを放置すると失明の危険があるので様子をみようと思わず早めに眼科を受診しましょう。

眼の充血の治療や対処法

問診

眼の充血がある場合どのような検査を行いますか?
大部分は検査を必要としません。しかし、充血の原因が感染によるもので細菌やウイルスなどの特定が必要な場合は培養検査を行います。
また緑内障が充血の原因疾患として疑われる場合には眼底検査や眼圧測定・視野検査・視神経の検査などの精密検査が実施されます。ぶどう膜炎が原因疾患として疑われる場合には、全身性の疾患が隠れていることもあるので血液検査や尿検査をすることもあるでしょう。
眼科での治療方法について教えてください。
充血を起こしている原因を取り除くための治療を行います。すなわち異物が原因の場合は異物の除去、感染が原因であれば抗菌薬の点眼薬を使用するというような原因に応じた治療です。アレルギーが原因であれば抗アレルギー薬の点眼薬を使用しますが、症状が強く抗アレルギー薬で治らない場合はステロイド点眼薬を使用することもあります。
感染が原因ではないぶどう膜炎の場合にはステロイドの点眼薬を使用したり種類や症状によっては免疫抑制剤や生物学的製剤を使用したりします。眼の充血が急性緑内障発作による場合は、眼圧を下げるために手術が必要となることがあるでしょう。
眼の充血がみられる場合に自分でできる対処法を教えてください。
充血は眼の表面の血管が拡がることで起きるので、冷やすことで血管を収縮させる効果が期待できます。眼に疲れを感じる、いわゆる眼精疲労も充血の原因であることが多いので眼を休めることも効果的でしょう。しかし、自己判断によって重大な病気を見逃さないためにも早期に眼科医の診察を受けて治療を最優先にしてください。

眼の充血を予防する方法や注意点

野菜や果物

眼の充血を予防するにはどうしたらよいですか?
眼の充血の原因となる刺激を避けることが大切です。感染予防のためにせっけんと流水で手をよく洗う、目を疲れさせないために定期的に眼を休める、目が乾燥しないように室内の湿度を調整する・人工涙液を使用するなどが予防法となるでしょう。
日常生活での注意点を教えてください。
できるだけ眼をいたわる生活を心がけましょう。以下に挙げる5つを意識するだけでも眼の疲労感は変わってきますから、取り入れやすいものから参考にしてみてください。

  1. 眼を休ませる
  2. まばたきをする
  3. 眼に優しい環境の整備
  4. 適切なメガネやコンタクトレンズを使用する
  5. 眼の定期検診を受ける

眼を休ませることは意識して取り組みましょう。パソコン作業や読書など眼を使う作業を行う場合は1時間ごとに10分〜15分間の休憩をとるなどこまめに眼を休ませる必要があります。
まばたきをすることも適度に光を遮り眼周囲の筋肉をほぐしてくれます。併せて涙の分泌を促して眼の乾燥を防ぐ効果も期待できるでしょう。
眼に優しい環境の整備も重要です。室内の照明は100〜500ルクス、机上の照明は300ルクス以上が望ましいとされています。加湿器で室内の乾燥を防ぐ・パソコン作業をする際はディスプレイを目から40cm以上の距離にするなど眼に優しい環境づくりを心がけましょう。
適切なメガネやコンタクトレンズを使用することも意識しましょう。メガネやコンタクトレンズがあっていないと眼に負担がかかります。視力にあったメガネやコンタクトレンズを使用することが大切です。
また眼の定期検診を受ける事も忘れないようにしましょう。視力低下や視力を失うような眼の病気も早期発見で治療できるようになってきています。定期検診で眼の健康を守りましょう。

眼の充血に効果的な栄養素はありますか?
充血予防を含めた眼の健康には毎日の食生活も重要です。たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルなどをバランスよくとるようにしましょう。特に眼の健康維持のために効果的な栄養素は以下の4つです。

  1. アントシアニン
  2. ルテイン
  3. DHA
  4. ビタミンA・B2

アントシアニンはポリフェノールの一種で視機能改善や眼精疲労を和らげる効果が報告されています。ビルベリーやブルーベリーなどのベリー類に多く含まれます。ルテインは緑黄色野菜に含まれるカロテノイドと呼ばれる色素です。光の感度等の視機能を改善することがわかっています。ほうれん草やカボチャ・ケールなどがルテインを含む野菜です。
DHAはドコサヘキサエン酸という不飽和脂肪酸で、サバやアジなどの青魚に含まれる油分です。視力改善効果が報告されています。ビタミンA・B2はいずれも視力や視機能の維持に必要な栄養素です。ビタミンAを含む食品はレバーやニンジン・パセリなど、ビタミンB2を含む食品はレバー・卵・ほうれん草などです。

編集部まとめ

青空と男性

眼の充血の原因と疑われる病気や対処法・予防についてお伝えしました。 充血は日常生活の中でよくみられる眼のトラブルですが、それほど深刻に考えることは少ないのではないでしょうか。重大な病気の予兆の可能性もあることを知って驚かれた方もいることでしょう。

たかが充血と油断せずに気になる症状があれば眼科医に相談することが大切です。 日常生活にも注意して眼の健康を守り、充実した毎日を送りましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

東京大学医学部卒業(1995年 MD)/ 東京大学大学院修了(医学博士 2001年 PhD) / 東京大学医学部眼科学教室講師(2012-2015年) / デューク・シンガポール国立大学医学部准教授(2016年-2020年)/ 旭川医科大学眼科学教室教授(2018年-2020年) / 横浜市立大学 視覚再生外科学 客員教授(2020年-現在) / 専門は黄斑疾患。シンガポールをはじめとした国際的な活動に加え、都内のお花茶 屋眼科での勤務やDeepEyeVision株式会社の取締役を務めるなど、マルチに活躍し ています。また、基礎医学の学術的バックグラウンドを持ち、医療経済研究、創薬、国際共同臨床研究などを行っています。

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