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白内障の予防方法はある?白内障にならないために実践できること

白内障はどのように予防すればいいのでしょうか? 本記事では白内障予防について以下の点を中心にご紹介します!

  • 白内障について
  • 白内障の予防法
  • 白内障の治療法

白内障予防について理解するためにもご参考いただけると幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

白内障について

白内障について

白内障ってどんな病気ですか?
人の目は非常に精密な構造を持ち、その中でも「水晶体」という部分が私たちの視界をクリアに保つ役割を果たしています。この水晶体は、カメラのレンズのように、外界の光を収集し、焦点を調整して、鮮明な視界を提供します。健康な状態の水晶体は透明性を保ち、光をスムーズに目の奥へと透過させます。しかしながら、時とともに水晶体内部のタンパク質が変質してしまい、この透明度が低下することがあります。水晶体が徐々に不透明になり、光の通過が妨げられる現象を「白内障」と称します。白内障が進行すると、視界が曇ったように見えるなどの症状が現れ、日常生活に支障をきたすこともあります。多くの場合、年齢の進行と共に起こることが一般的ですが、その原因や進行度は様々です。
白内障になる原因は何でしょうか?
白内障の主な原因は、加齢です。私たちが年を取ると、水晶体を構成するたんぱく質が変質し始めます。このたんぱく質の変質の背後には、「活性酸素」という分子が関与しています。活性酸素は、私たちの体の細胞や組織に酸化的なダメージをもたらすことが知られています。この活性酸素が水晶体のたんぱく質に影響を与え、それが結果として水晶体の濁りとなって現れます。加齢以外にも、遺伝や外傷、病気、長期間の特定の薬物の使用など、白内障を引き起こす他の要因も考えられます。定期的な眼科の検診を受けることで、白内障の進行を早期に把握し、適切な対応をとることが推奨されています。
白内障は遺伝しますか?
白内障の原因にはさまざまな要因が関与していますが、その中に「遺伝」も含まれています。加齢が主要な原因として知られる白内障ですが、遺伝的な要因が関わるケースも存在します。特に「先天性白内障」と呼ばれるケースは、生まれながらに白内障の症状を持っているもので、この状態は非常にまれです。統計によれば、約1万人の中でわずか3人程度が先天性白内障を持つとされています。この先天性白内障の原因として、妊娠中に母体が受けた胎内感染や、親からの遺伝的要因が挙げられます。しかし、一般的な白内障と先天性白内障は異なるものであり、大多数の白内障患者は先天性ではありません。したがって、家族に白内障の歴史があるからといって、必ずしもその家族が同じ症状を発症するわけではありません。それでも、家族の健康履歴を知ることは大切で、定期的な眼科検診を受けることで、発症リスクを把握し、早期に対処することが可能となります。

白内障の予防方法について

白内障の予防方法について

白内障の予防方法を教えてください。
白内障は早期発見や予防がとても重要です。 以下に、白内障の予防方法を紹介していきます。
紫外線対策:
水晶体が濁る主な原因は、その中のたんぱく質が酸化することです。紫外線はこの酸化の要因となるため、紫外線をカットするサングラスや、つばの広い帽子の使用は、日常の生活で欠かせません。
食生活の見直し:
抗酸化物質を多く含む食品の摂取は、水晶体の酸化を防ぐ手助けとなります。ビタミンCは果物や緑茶に、ベータカロチンやルテインは緑黄色野菜に、そしてゼアキサンチンは緑色野菜やオレンジジュースに含まれています。
喫煙を避ける:
研究によれば、喫煙は白内障のリスクを増加させるとされています。タバコの成分はビタミンCを破壊し、血流障害を引き起こすため、禁煙が推奨されます。
医師との相談:
白内障の進行を抑制する目的の目薬も存在しますが、これは必ず医師の指示のもと使用するようにしましょう。特定の目薬は白内障の進行を遅らせると言われていますが、その効果には限界があるため、十分な医師の指導が必要です。
糖尿病の管理:
糖尿病は白内障のリスクを増加させる可能性があります。特に若年層での発症リスクが考えられるため、食事や運動による血糖値の管理が大切です。
定期的な眼科検診を受けることで、早期発見や進行の抑制につながります。 日常生活の中で上記の予防策を取り入れ、健康な目を維持しましょう。
白内障は若い人でもなりますか?
多くの人々が誤解している点の一つが、白内障は高齢者だけの病気であるということです。白内障のリスクは年齢とともに増加しますが、若い世代でも発症のリスクは完全にゼロではありません。特に注意すべきは、アトピー性皮膚炎を持っている人です。アトピー性皮膚炎の人の中には、30代、あるいはそれよりもっと若いうちに白内障を発症するケースが少なくありません。また、10代で症状が現れることも報告されています。このような状況はアトピー性皮膚炎を持つ方々にとって、深刻な問題となっています。さらに、現代社会においては、特定の明確な原因が指摘できないまま、若い年代で白内障を発症する例も増えてきました。これらのケースは「若年性白内障」として知られるようになっており、その背景や原因については現在も研究が続けられています。白内障は、目の水晶体が徐々に濁ってきて、視力が低下する病気です。そのため、早期の段階で適切な対応や治療を行わなければ、日常生活におけるさまざまな困難が生じる可能性があります。若い方々の中でも、特に視覚情報に頼る現代の生活スタイルを考えると、早期の発見と治療が非常に重要となります。 結論として、白内障は年齢に関係なく発症する可能性がある病気です。特にアトピー性皮膚炎のある方や、若年性白内障のリスクが考えられる方は、定期的な眼科検診を受けるようにしましょう。
白内障になりやすい人について教えてください。
白内障は、多くの人々の視覚を損なう可能性がある病気であり、多くの原因や要因が影響してそのリスクが高まります。もちろん、加齢は発症の大きな要因となりますが、それだけが理由ではありません。 糖尿病患者は特に注意が必要です。糖尿病が進行すると、多くの合併症が生じる可能性がありますが、その一つとして白内障のリスクが高まることが知られています。アトピー性皮膚炎の患者も同様に、この病気と白内障との間に関連性が指摘されています。 また、過去に目のケガをしたことがある方や、ステロイド薬の使用歴がある方、目の持病を抱えている方や、過去の目の手術が影響することもあると言われています。これらの状況は、白内障の発症を早める要因となることが多いです。

白内障と治療方法について

白内障と治療方法について

白内障の治療にはどのような種類がありますか?
初期段階の白内障の治療として、点眼薬が用いられることがあります。ピレノキシン製剤はキノイド物質の増加を制御し、水晶体の濁りの抑制が期待できます。一方、グルタチオン製剤は、進行する白内障とともに減少する抗酸化物質の量を補う役割を果たすとされています。白内障が進行し、日常生活に影響を及ぼすようになった場合は、手術が推奨されることが一般的です。手術方法としては、超音波を利用する手術やレーザーを使用する手術などが挙げられます。それぞれの手法には特有の特徴やメリットが存在し、患者の状態や希望に応じて最適なものが選ばれます。
白内障治療は保険適用でしょうか?
白内障の治療方法と費用の適用に関して、多くの方が疑問を持つことでしょう。簡潔に述べると、白内障の治療は健康保険の対象となる場合がありますが、全ての治療や使用する眼内レンズが対象とは限りません。健康保険の適用範囲内には、一般的な検査や点眼薬が含まれます。また、単焦点眼内レンズの取り扱いは健康保険の対象となっており、手術の際にはこちらのレンズを選択することで、治療費の一部が補助されるでしょう。多焦点眼内レンズの中には、健康保険の適用外となるものが多いです。しかし、2019年4月から、低加入の一部の多焦点眼内レンズに関しては健康保険が適用されるように変わりました。このため、多焦点眼内レンズを希望する場合でも、適切な情報収集と主治医との相談を通じて、保険の適用を受けられる可能性があります。治療を受ける前に、希望する治療方法や眼内レンズの種類、そしてそれらが健康保険適用、選定療養、あるいは自由診療のどれに該当するかを確認することは非常に重要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで白内障予防についてお伝えしてきました。 白内障予防の要点をまとめると以下の通りです。

  • 白内障とは水晶体が徐々に濁り、光の通過が妨げられる現象
  • 白内障は年齢に関係なく発症する可能性がある病気
  • 白内障を予防するには紫外線対策が大切

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

東京大学医学部卒業(1995年 MD)/ 東京大学大学院修了(医学博士 2001年 PhD) / 東京大学医学部眼科学教室講師(2012-2015年) / デューク・シンガポール国立大学医学部准教授(2016年-2020年)/ 旭川医科大学眼科学教室教授(2018年-2020年) / 横浜市立大学 視覚再生外科学 客員教授(2020年-現在) / 専門は黄斑疾患。シンガポールをはじめとした国際的な活動に加え、都内のお花茶 屋眼科での勤務やDeepEyeVision株式会社の取締役を務めるなど、マルチに活躍し ています。また、基礎医学の学術的バックグラウンドを持ち、医療経済研究、創薬、国際共同臨床研究などを行っています。

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