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緑内障と白内障の違いを解説!原因と治療方法についても紹介

緑内障と白内障の違いを解説!原因と治療方法についても紹介

普段何気なく使っている目という機能。人は情報の約90%を目から取得しているといわれており、目は五感の長とも呼ばれています。それほど重要な役割を持つ目が、ある日うまく機能しなくなったらどうでしょうか。日常生活に大きく悪影響を及ぼすことはすぐに想像できます。今回は、白内障や緑内障というよく耳にする2つの病気について、原因や治療法などをまとめました。病気についての理解を深め、正しく向き合っていきましょう。

緑内障と白内障の違いを理解しましょう

白内障と緑内障は名前が似ているので間違いやすいですが、原因も治療法も全く異なります。ここでは違いについて説明しているので、ぜひそれぞれの病気の特徴をおさえてください。

白内障とはなんですか?
私たちの目の中には角膜や水晶体、網膜などといったさまざまな器官があり、それらすべてが役割を担うことで正常に像をとらえています。白内障とは、その中の水晶体という組織が白濁してしまう病気です。水晶体はレンズの役割をしている組織なので、それが濁ることによって目の霞みやぼやけがおきたり、ものが二重に見えたり、光が過度にまぶしく見えたりという症状がおきます。白内障は進行性なので、症状が悪化すれば視力の低下にもつながります。進行するとコンタクトレンズや眼鏡を使用しても矯正が難しくなってしまいます。
緑内障とはなんですか?
緑内障とはさまざまな要因によって目と脳をつなぐ視神経が障害される病気です。それにより視野が狭くなったり、視野の一部が欠けてしまったりという症状がおきます。日本の失明原因の第1位はこの緑内障ですが、病気の進行速度が緩やかなので、早期や中期の段階では自覚症状がないことが多いという特徴があります。そのため、医療機関で定期的に検査をしない限り、病気を早期に発見するのが難しい病気ともいえます。緑内障を放置すると失明のリスクがあるため、なるべく早い段階での治療が求められます。

白内障の原因と治療方法

白内障の原因と治療方法

白内障の原因と治療方法について説明します。とても身近な病気なので、正しい知識を身につけましょう。

白内障は何歳から症状がでますか?
白内障は、壮年期から老年期の方によく見られる代表的な目の病気です。早ければ40代から発症し、80代ではほとんどの人が白内障だとされています。性別を問わず発症する可能性があるものなので、早いうちから正しい知識を身につけておくことが大切です。
白内障になる原因はなんですか?
先述したように、白内障は水晶体が濁ってしまう病気です。水晶体が濁る原因の多くは加齢によるもので、その場合は老人性白内障と呼ばれます。そのほか、加齢のほかに先天的な要因や事故などでの外傷、ほかの病気の合併症、薬剤や放射線なども原因として挙げられます。発症原因によって、老人性(加齢性)白内障、若年性白内障、併発白内障、アトピー性白内障、糖尿病白内障、外傷性白内障などと分類して呼ばれます。
白内障の種類について教えてください。
水晶体の濁り方によって、白内障は3つのタイプに分けることができます。1つ目は核白内障という水晶体の中心部である核まで濁ってしまうパターンです。2つ目は皮質白内障で水晶体周辺の皮質が濁るもの、3つ目は後嚢下(こうのうか)白内障というもので、水晶体の後ろに位置する後嚢が濁るものです。核白内障になってしまうと視野に影響が及びやすく、視力矯正をしてもなかなか調整ができません。反対に皮質白内障の場合は老人性白内障である場合が多く、進行が緩やかで自覚症状があまりないのが特徴です。このタイプはまぶしさなどを感じやすい種類です。また、後嚢下白内障の場合は視力の著しい低下などの特徴があります。
白内障の治療方法にはどういうものがありますか?
ごく初期段階の場合は点眼などの薬で治療することもありますが、一度濁った水晶体は治療をしても元の澄んだ状態に戻すことはできません。そのため、進行した白内障の治療としては濁った水晶体を手術で取り除き、そこに水晶体のかわりに眼内レンズを挿入する手術がよく採用されています。この手術を行うことで視機能を元に近い状態に戻すことができます。手術は麻酔が使われるので痛みは感じず、30分程度で終わります。手術が成功しても、眼底や視神経に病気があった場合は期待通りの視力に戻らないことがあるので、術前の検査や説明などはしっかりと受けましょう。また、多く扱われているとはいえどんな手術にもリスクが伴います。そうしたリスク説明を聞いた上で納得し、手術するかどうかを決めることが大切です。

緑内障の原因と治療方法

白内障よりも判明していない部分が多い緑内障。現在わかっている原因や治療法を正しく知り、病気になった時に焦らないように備えましょう。

緑内障は何歳から症状がでますか?
発症年齢はさまざまですが、40歳以上から発症する方が多くなっています。緑内障患者さんは40歳以上で5%、60歳以上で10%以上いるといわれており、決して珍しい病気ではありません。現在の医療では完治ができない病気なので、早期発見のために40歳をすぎたら目の定期検診を受けるようにしましょう。
緑内障になる原因はなんですか?
実は、緑内障になるはっきりとした原因はまだ解明されていない部分が多くあります。一般的には眼圧が高い状態が続くことで目の奥の視神経が侵され、緑内障になるといわれています。しかし、緑内障を発症する患者さんの中には、眼圧が正常値である方も少なくありません。そのことから、現在では眼圧以外の原因があるのではないかと考えられています。例えば、視神経の脆弱さ、血流の少なさ、免疫の異常、そのほか視神経に悪影響を及ぼす物質が存在しているのではないかなどさまざまな原因が考えられていますが、どれも確実な根拠はないとされています。
緑内障の種類について教えてください。
緑内障には開放隅角緑内障(かいほうぐうかくりょくないしょう)と閉塞隅角緑内障(へいそくぐうかくりょくないしょう)の2種類が存在します。2つを比べると、開放型の緑内障患者さんのほうが数が多いといわれています。開放型の緑内障は眼圧上昇が比較的緩やかで、視野障害などの進行もゆっくりしていることが特徴です。閉塞型の方は開放型とは真逆で、急激な眼圧上昇が特徴です。そのことにより、治療開始が遅れると、短い期間で失明してしまうことがあるので発見次第すぐに治療してもらうことが重要です。
緑内障の治療方法にはどういうものがありますか?
主な治療方法として、薬物療法、レーザー治療、手術があります。緑内障は治療をしても完治することはないため、眼圧が正常な状態をキープし、コントロールするしかありません。また、残念ながらどれだけ治療をしても進行し続ける緑内障もあります。治療目的は「進行を少しでも遅らせること」であり、回復させることではありません。緑内障の種類や重症度、眼圧の数値などによって治療法が決まります。場合によっては自覚症状がない場合もありますが、緑内障と診断されたら速やかに、かつ継続的に治療を続けることが大切です。

緑内障と白内障を予防する方法

緑内障と白内障を予防する方法

ここでは病気にならないように普段から気を付けられることを紹介します。病気にならない可能性が期待できる行動はいくつかありますので、できる限りの予防に努めましょう。

白内障を予防する方法はありますか?
白内障は、加齢が原因である場合が多いものの、喫煙や糖尿病、薬物、紫外線なども発症原因として挙げられます。そのため、禁煙し食生活や生活習慣を整え、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病にならないことが白内障を予防するひとつの方法です。また、夏場以外でもサングラスやつば付きの帽子を被るなどして目が受ける紫外線に配慮しましょう。UVカット機能のあるコンタクトレンズなども発売されているので、そうしたものを活用するのもおすすめです。白内障が気になる場合は発症前に医師に相談し、早めに目薬などを点眼し、予防する方法もあります。
緑内障を予防する方法はありますか?
現在緑内障の予防に有力とされているものは特にありません。進行性の病気ということもあり、緑内障での視野障害や失明を予防するためには早期発見が何よりも鍵になってきます。しかし、予防法や完治が見込める治療法がないにも関わらず、実は失明する患者さんはきわめて少ないとされており、早期に発見して適切な治療を続ければ、視野と視力を保てる病気と考えて良いでしょう。病気の理解を深め、必要以上に心配しすぎず40歳をすぎたら定期検診を受けることを心がけるようにしましょう。

編集部まとめ

いかがでしたか? 白内障も緑内障もよく聞く病名ではありますが、知らないことが意外と多かったのではないでしょうか。原因によって有効な治療法は異なりますが、白内障、緑内障のみならず、どのような病気であっても早期発見はとても大切なことです。そのためには、まず自分の目に興味・関心を持ち、定期的に検診を受けることをおすすめします。一度きりの人生をなるべく快適に過ごせるように、また、たとえ病気になってしまってもなるべく進行を遅らせられるように、病気についての正しい知識を身につけましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

柳 靖雄医師(横浜市大 視覚再生外科学客員教授 お花茶屋眼科院長)

東京大学医学部卒業(1995年 MD)/ 東京大学大学院修了(医学博士 2001年 PhD) / 東京大学医学部眼科学教室講師(2012-2015年) / デューク・シンガポール国立大学医学部准教授(2016年-2020年)/ 旭川医科大学眼科学教室教授(2018年-2020年) / 横浜市立大学 視覚再生外科学 客員教授(2020年-現在) / 専門は黄斑疾患。シンガポールをはじめとした国際的な活動に加え、都内のお花茶 屋眼科での勤務やDeepEyeVision株式会社の取締役を務めるなど、マルチに活躍し ています。また、基礎医学の学術的バックグラウンドを持ち、医療経済研究、創薬、国際共同臨床研究などを行っています。

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